ようやくキモい親父から解放されて、俺は１人でダイニングに居た。前回のパーティーの時は、イケメンの芸能関係者が多かったのに、今回は確かに有名人は居るが、今一パッとしないなと思ってた。しばらくダイニングでオードブル摘まみながら飲んでると、背の高いモデルと紹介されてるヤツが来た。
ウリ専の子はかっこいいと騒いでたが、俺にはそんなにイケメンとも思えない。
しかし服を着てない彼はなかなかの肉体美だった。
モデルやってるから体は綺麗だよなって思った。
テーブルにあるオードブルを摘まみ始めた。
俺「何か飲み物用意しましょうか？。」
彼「お願いします。」
俺「アルコール？ソフトドリンク？どちらが良いですか？。」
彼「残ってるワインで良いよ。それ下さい。」
１人飲み始めると「気持ち悪いよな。こんな事までしないといけないんだよ。」と一人言を言い始めた。
俺「売れるには仕方無いんじゃ無い？。」ついつい言った。
彼「えっ？。」
俺「名前何？。」
彼「Ｓって言うんだけど。」
俺「Ｓさん。何か出てる？。」
Ｓ「ちょこちょこドラマには出演してるけど。」
俺「ごめんなさい、知らなかった。そうなんですね。」
Ｓ「君は？。新人？。」
俺「芸能関係じゃないですよ。大学生のバイト。」
Ｓ「えっ、大学生何だ。てっきり何処かの事務所の新人かと。」
そんな話になって盛り上がった。年は１つ俺が下だったが、同学年のＳも芸能活動しながら大学生してた。わりと高学歴なＳに少し驚いてもいた。
結局、Ｓとはその時は絡む事は無かったが、連絡先の交換だけはした。
俺もその時は、Ｓの事はタイプでも無かったし、気にする事も無かった。
今一のパーティー、結局はもう１人の人に抱かれてお開きになった。
パーティーから数日が過ぎた頃にＳから連絡が来た。
会う事になり居酒屋で待ち合わせをした。
脇役の脇役ばかりのＳだ。Ｓも言ってたが、俺の方が芸能人っぽいと言われた。
Ｓの愚痴を聞いた。ゲイじゃないＳ、だけどデザイナーとかプロデューサーとの関係持って、何となく目覚め始めてるっぽい発言もあった。
Ｓは自宅だったから、飲み直しで俺の所へ来ないかと誘うとＳは了解した。
Ｓと話してる内に、Ｓに対する親しみとか出てた。