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●部室

記事No.165  -  投稿者 : アロエ
2011/05/12(木)13:57  -  [編集]


「何だかんだ言って、健史のこっちの方はかなりノリノリじゃん」
 チームメイトの山中祐輔が、そう楽しそうな様子で言いながら、俺の下半身をマジマジと見下ろしてくる。
 そんな祐輔に対し、俺は反論に窮してしまう。
「うっせぇ……お前がそんな触ったりしてくるからだろが……」
 居た堪れない気まずさの中、俺はそう言うのがやっとであった。
 練習後のサッカー部部室。他の部員達が帰ったその埃っぽく薄暗い室内に、俺と祐輔の二人だけがまだ残っている。祐輔によって穿いていたユニホームパンツは下着ごと引き下ろされ、露わになるペニスは弄られながら、今やもうギンギンにまで勃起した状態となっていた。気兼ねない親友同士の戯言から始まった事とはいえ、いくら欲求不満に悶々とした日々を送る高校生男子といえども、祐輔相手に本気で性感を昂ぶらせてしまう自分自身があまりに情けなく無様に感じてならない。
「この様子じゃ、結構溜まってんじゃね?」
「……大きなお世話だ」
 しかし祐輔は、俺のそんな状態を前にいよいよ悪ノリをエスカレートさせていく様子であった。ニヤニヤしながら、さらに俺の硬く火照ったペニスを掴んだまま、さらに活発に手を動かし扱いてくる。
「んっ……ちょっ、やめろってば……」
 否応なく込み上がってきてしまう疼きに、俺の身体がブルッと震える。
 そんな俺の反応に、祐輔は楽しそうな笑みを浮かべてきた。
「いっそ、スッキリさせてやろっか?」
 祐輔からの言葉に、今の俺はなぜか心を激しく揺さぶられてきてしまう。煽られる欲望と共に、快感への衝動が止めどなく沸き起こってならない。
 するとその時、祐輔はもう片方の手で自らも穿いていたユニホームパンツを引き下ろしてくるのだった。
 俺は、ハッと息を呑んだ。
「てか、お前も勃ってきてんじゃん……」
 曝け出される祐輔のペニス。俺ほどではないものの、明らかに半勃ちの状態となっていたそれは、ピクピクと力強く幹を脈打たせているのだった。
 しかし祐輔は、俺へと無邪気に笑みを浮かべてくる。
「だってさ、何か練習の後って無性にムラムラしたりしね?」
「俺にその捌け口を求めんなよ」
「そっちこそ、偉そうな事言える立場でもないだろが」
「………」
「一人で虚しくシコるより、こっちの方が気持ちいいだろ?」
 そう俺へと囁きながら、祐輔はなおも執拗にペニスを扱いていく。
 加えられる刺激に比例して、俺の中で欲望の高まりが刻一刻と増してきてしまう。いつしか胸は苦しいまでに高鳴ってき、呼吸も荒くなっていた。しかしそれでもなお、俺は祐輔から一方的に弄ばれている様でならず、どこか悔しさを覚えてならない。
「野郎相手にされる方が、よっぽど虚しい気がするけどな」
 俺はそう、吐き捨てるがごとく呟いた。
 しかし祐輔は、フフンと鼻で笑ってくる。
「強がんなよ」
 そう言ってくるや、今度は俺のすっかり充血して真っ赤になった亀頭を、指先で集中的に刺激してくるのだった。
 痺れる様な感覚が一気に俺の中で駆け巡っていく。
「ひぁっ……あっ……!」
 俺は身悶え、大きく腰を捩った。
「健史、ここ感じやすいんだ?」
「やめろって、触るな!」
「でももう、かなりヌルヌルになってきてるけど?」
「………」
 何も言い返せなかった。祐輔に弄られながら、いつしか俺のペニスからは先走りの滴が溢れ出し、亀頭はすっかり潤いに満ちていく。
 すると祐輔は、そんな俺へとさらに身体を強く密着させてくる。
「ゆ、祐輔……?」
「何か、こっちも堪んなくなってきたんだけど……」
 今までとは一転、祐輔は真剣な、しかしどこか乞う様な口調で俺へと囁いてきた。
 そんな祐輔を前にして、俺は声を失う。
 いつしか俺達は沈黙しきっていた。狭く暗い室内には、俺達のすっかり荒々しくなった吐息だけが響き渡る。
 しばしの間を置き、祐輔が俺の右腕を掴んできた。そしてそのまま、俺の手を祐輔は己の股間へと導いていく。
 火照った祐輔の欲望を指先に触れ、俺はゴクリと生唾を飲み込んだ。わずかな間に祐輔のペニスは、俺に負けじとばかりに勢いを増してきていた。漲る若々しい精力を誇示せんばかりに、逞しく幹を反り返らせてきている。
 いつしか俺は、考えるよりも先にそんな祐輔のペニスへと指を積極的に絡めていた。
「ほら、お前も扱けよ」
 祐輔はそう、俺へと静かに促してくる。
 時間は刻々と過ぎていた。電気も点けていない部室の中は暗闇に包まれていく。相手の顔すらハッキリと見えないそんな闇の中で、俺と祐輔は抑え難い衝動に突き動かされるがまま、無我夢中で互いの欲望を慰め合うのだった。


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