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●アルバイト(5)

記事No.259  -  投稿者 : アロエ
2015/09/16(水)21:54  -  [編集]

「あの……ここは……?」
 通されたのは、古びた雑居ビルの一室。
 敷居などはない、広い空間。入口のすぐ傍には、黒い革のソファーとテーブル。そして購入してから十年以上は経っているであろう、分厚いブラウン管テレビが置かれていた。内装は手つかずといった様子で、壁や床は灰色のコンクリートが未だ剥き出しの状態である。
 渉は、その空間へ足を踏み入れる事を、躊躇ってしまう。
(聞いてないぞ、こんなとこ)
 山岡の車に同乗し、三十分近くは走ったであろうか。いつも撮影で利用している、ラブホテルへ向かうものだと思っていた。だが到着した場所は、歓楽街から外れ人通りも少ない、寂れた通りの一角。不安を抱くなという方が、無理であった。
「すまないね。いつものホテルにしようと思ったんだけど、サイトで調べたら今満室らしくて。ここだって部外者が入ってくる事はないから、別に問題ないだろ?」
「何だか……色々本格的ですね……」
 部屋の奥には、白いシーツの敷かれたダブルベッドがあった。そしてベッドを取り囲む様に、いかにもプロ仕様といった立派なビデオカメラや三脚、照明ライトなど、様々な機材が用意されている。今までの撮影とはまるで比較にならない。
「まぁとりあえず、座って少し休みなよ。さっきの撮影もあったし、かなり疲れてるんじゃない?」
 そう言って、山岡は渉をソファーへと促す。
 肩に掛けていたバックを床へと置き、渉はぎこちなくソファーへと腰を下ろした。
 山岡は、部屋の片隅に置かれた小型の冷蔵庫を開け、中からペットボトルのウーロン茶を取り出す。それを紙コップへと注ぎ、渉の元へと戻ってきた。
「ここって、山岡さんのものなんですか?」
「そこまで羨ましい身分じゃないよ。必要な時だけ、ここのオーナーから借りるだけさ」
「………」
「申し訳ないね、このくらいしか出せるものがないけど」
 紙コップに入れられたウーロン茶が、テーブルへと置かれる。
 緊張と不安で、口の中はすっかり渇いていた。だがどうしても、差し出されたお茶に手を伸ばす気にはなれない。
 ソファーで身を固くしたまま、渉は改めて部屋を見渡した。
 出入り口を除いて、四方がコンクリートに囲まれている。窓が一つもなく、天井の照明だけが唯一の明かりであった。そんな外界を一切遮断した空間が、余計に圧迫感を抱かせとても落ち着く事が出来ない。
(大丈夫だ、これで最後なんだから)
 渉は、自分へと言い聞かせる。
 そんな渉を余所に、山岡は自分の携帯を弄って画面に見入っていた。
「撮影は、まだ始めないんですか?」
 一刻も早くこんな場所から立ち去りたい渉は、ここに連れ込んでおきながら悠長にしている山岡へ、問わずにいられなかった。
「へぇ、今日は随分と積極的だね」
「別に……ただ、もう遅いし……早く帰りたいんです……」
「もうちょっとだけ、待ってくれるかな?先に仕事の電話を済ませておきたいんだ。少し席を外すけど、すぐに戻るからさ」
「はぁ……」
「今日、ユニホームはある?」
 床へと置かれた渉のバックへと視線を向け、山岡が唐突に聞いてくる。
「一応……ありますけど……」
「じゃあ、撮影はユニホーム姿で始めようか。今のうちに、ここで着替えておいて」
「………」
 やはり最後の撮影でもユニホームを着るのかと、山岡の注文に内心呆れてしまう。自分がサッカー部の人間である事を視聴者に強調させたいつもりなのかもしれないが、毎回ユニホーム姿になって男に凌辱されるというお決まりの流れには、さすがにワンパターン過ぎやしないかと、渉ですら苦情を入れたくなる。
「でも今あるのは、今日の練習で着てたやつですよ?撮影になるなんて思ってなかったから、代えは用意してないんです」
「構わないさ」
「………」
「むしろその汗だくのユニホーム、買い取りたいくらいだよ」
 冗談なのか本気なのか分からないが、渉にとっては嫌悪感しかなかった。もはや、何ら言い返す気にもなれない。
「あ、そうだ」
 携帯を持ったまま部屋から出て行こうとしていた山岡が、急に何かを思い出したとばかり、踵を返す。
「面白いDVDがあるんだよ。待ってる間、暇潰しにこれでも見てて」
 そう言って山岡は、上にテレビが置かれた棚へと手を伸ばし、中から一枚のDVDケースを取り出してきた。
 テーブルの上へと、山岡が差し出す。
 プラスチック製の透明なケースの中に、一枚のDVD-ROMが入れられていた。しかし表面には、デザインも題名も何ら描かれてはいない。
「何ですか、これ?」
 怪訝な表情で、渉は問うた。
「見れば分かるよ」
「え?」
「それじゃあ、ちょっと行ってくるね」
 意味ありげな言葉だけを残し、山岡はそのまま渉を残して部屋から出て行ってしまう。
 広い空間の中、渉は一人になる。ただ山岡の存在が傍から消えた事で、一時的とはいえ少し気が楽になった。
(今、何時だ?)
 自然と周囲へ視線を向けるも、部屋には時計がどこにもない。仕方なく自分の携帯を見ると、すでに時刻は九時を過ぎていた。
 渉は溜息を吐く。
(さっさと終わらせて帰らせろよ、変態野郎)
 心の中で悪態をつくも、今さらどうしようもない。仕方なく、渉は山岡に言われた通り、ユニホームに着替える事にした。
 バックの中から、練習着のユニホームを取り出す。
 今日も夕暮れまで部活だった。ユニホームにはその汗や砂埃が沁み込んでおり、自分の衣服ながら、またこれを着るのはやや抵抗を覚えてならない。山岡からの指示なのだと観念し、まずは練習後から着ているスポーツウェアを脱ぎ始める。
 ジャージのズボンを下ろし、次にトランクスへと手を掛けた。
 先程は山岡に指示されなかったが、ユニホーム姿で撮影の時は、いつも下着は不要だと言われていた。中で勃起したペニスからの先走りで、ユニホームパンツの薄い布地が局所的にじんわりと染みていく光景を、山岡は好んで撮影していた。最も、大事な練習着でそんな戯れをされる事自体、渉にとっては大迷惑でしかない。
 トランクスを脱ぎ、渉の局所が露出する。
 垂れ下がるペニスは、まだ少し硬さを維持していた。
(さっきは結局、一度もイってないんだよな)
 かすかな誘惑に、思わず己のペニスへ手を伸ばしそうになってしまう。だが寸前ところで、渉は自制する。雑念を振り払い、今はこれから始まる撮影に備えるべく、渉は練習で蒸れたユニホームを再びその身に纏う。
 着替えを終え、渉はまたソファーへと腰を下ろした。
 相手先との電話が長引いているのだろうか、何を話しているのかも分からないが、部屋を出た山岡が戻ってくる気配はない。
 手持無沙汰に、渉の注意はテーブルに置かれたDVDへと向く。
(何なんだよ、これ)
 山岡の勧めである。ろくなものではないだろう。だがそれでも、山岡が戻ってくるまで何もする事がない状況では、どうしても内容が気になってしまう。
 テレビの方へ、渉は視線を向ける。
 棚の中にはDVDプレイヤーがあり、上のテレビと接続している様であった。再生は今すぐに出来そうである。
(撮影の前なんだし、AVかな?)
 初めての場所で緊張する渉に対し、気持ちを昂ぶらせようとする、山岡の配慮なのかもしれない。何の映像なのか、確かめるだけでも損はないだろうと、渉は好奇心からケースを開け、中からDVD-ROMを取り出す。
 プレイヤーは再生用の単純なもので、操作に困る事はなかった。電源を入れ、ディスクトレイにDVDをセットする。最後に再生ボタンを押して、渉はソファーへと戻りテレビ画面と向き合う。
 しばらく画面は暗いまま、何も映し出さない。
 再生が上手くいかなかったのかと、プレイヤーを操作し直すべく、渉はまたソファーから立ち上がろうとした。
 ちょうどその時、暗い画面の中で、白い文字のテロップが浮かび上がる。
 その瞬間、渉の表情が一気に引き攣る。
『淫乱サッカー少年シリーズC〜シュウヘイ君のアナル遊び〜』
 画面にでかでかと示されるタイトル文字に、唖然としたまま固まってしまう。そして何より渉を驚愕させたのは、『シュウヘイ』という文字であった。
 タイトルが消えると、急に映像が映し出される。
「なっ……!」
 思わず、渉は声を上げてしまう。
どこか見慣れたホテルの一室。画面中央に位置する形で、カメラへと直立不動で向き合う、ユニホーム姿の少年。映像はそんな少年の姿を、しばし淡々と映し続ける。
 まさしく、それはシュウヘイだった。
 今の自分の置かれた状況すらも忘れ、渉は画面に釘付けとなってしまう。
(嘘だろ……)
これは他人の空似だと、渉は必死に思い込もうとした。それ以外に、この現実を受け入れる事が出来ない。
 だがそんな渉を嘲笑う様に、やがて映像は少年の顔へとズームされていく。
 少年の端正な顔立ちが、画面一杯に映し出される。
 鮮明に晒されるその素顔を目の当たりにし、もはや渉は疑いの余地すら失ってしまう。そして何より、少年が着ているユニホームが全てを物語っていた。白地のハーフパンツと、青を基調とした半袖シャツ。色、デザインとも、今さっき自分が着たものと一寸違わぬ姿。
 少年はカメラから視線を伏せ、暗い表情のまま微動だにしない。
(秀平……何で……)
 紛れもなく、映像に映っていたのは下澤秀平であった。
 ほんの数時間前まで、共に練習で汗を流し、屈託のない笑顔を見せていた相手が、今画面の向こうにいる。サッカー部のキャプテンであり、皆から羨望と期待を抱かれたチームのエース。そして何より、渉にとってかけがえのない仲間であり親友。そんな彼が、冒頭であんなタイトルを付けられながら、カメラにその姿を記録されているのだ
 渉は愕然としたまま、何ら状況を理解出来ない。
 だが思考を巡らす暇もなく、映像はやがて新たな展開へと移行していく。


 しばらくしてカメラは、秀平の横にあるベッドへと向けられる。
「そこで、四つん這いになって」
 山岡の声だった。
 秀平は指示されるがまま、無言でベッドの上へと身を乗せて、四つん這いの姿勢になる。
 カメラを構えた山岡が、ベッドの周りをゆっくりと移動し始めた。
 部のユニホーム姿で四つん這いになる秀平が、様々なアングルで撮られていく。
 やがてカメラが、秀平の顔へと間近にまで迫る。
 緊張しているのか、表情は強張っていた。やや不安そうに、カメラへ視線をチラチラと向けてくる。だがそれでも、抗おうとする気配はない。
 するとそこで、画面が切り替わる。
 テーブルの上に置かれた、楕円形のローターが映し出された。
 山岡であろう右手が、画面に現れる。そのままローターを手に取り、カメラが反転した。ベッドの上で四つん這いのままでいる秀平を、再び映し出す。
 突き出された臀部へと、焦点が合わされる。カメラの向きを固定させたまま、山岡はゆっくりと秀平へ接近していく。
 ベッドへと、山岡も身を乗せた。
 ケーブルで繋がれたリモコン部分を、山岡が操作する。
 楕円形の部分が、小刻みな振動を開始した。ブーンという、低調な機械音が響く。
 カメラを構えながらもう片方の手で、作動するローター部分を山岡は摘む。そして秀平の臀部へ、その楕円形の先端を押し付けた。
 かすかに、秀平の腰が震える。
 ハーフパンツを穿いたままではあるが、布地の上から臀部周囲をなぞり回す様に、振動するローターを動かしていく。
 画面が切り替わる。
 身を傾けた秀平の、顔から上半身にかけての映像。
 どうやら別のカメラが、秀平の斜め前方辺りに設置されているらしい。四つん這いになり背後の山岡からローターで臀部を弄られる秀平の表情が、そのカメラによって克明に映し出される。
 唇を噛み締め、山岡のされるがままに耐える秀平の姿。
 だがその硬い表情が、しだいに焦燥の色を滲ませ始める。秀平の息遣いが、なぜか不自然に乱れていく。
 画面が、山岡のカメラへと切り替わる。
 山岡はローターを、臀部の中央辺りへと押し付けた。薄い布地越しにゆっくりと、その部分へ先端を食い込ませていく。
「あっ……あぁ……」
 悶える様な、秀平の声が洩れる。
 腰が、ビクッビクッと何度も震えた。ハーフパンツから伸びる逞しいふくらはぎの筋肉が、強く収縮する。
 画面が前方のカメラへと切り替わった。
 先程までとは一転し、秀平は顔を紅潮させ、荒い吐息に口を半開きにさせている。今までの凛々しい顔立ちが弛緩していき、どこか妖艶なる色気を覗かせ始めていた。
「もう、これで感じちゃってるの?」
「はい……」
「すごく、淫乱なお尻だね」
「………」
 侮辱的な言葉を山岡から言い放たれ、秀平は黙り込む。反論出来ないといった様子で、悔しそうに表情が歪む。
「こんなんじゃ、満足出来ないでしょ?」
 さらにそんな秀平へと、山岡が問うてきた。
「は、はい……」
「どうして欲しい?」
「………」
「ほら、何で黙っちゃうの?ちゃんと教えてくれなきゃ、こっちだってどうしていいのか分からないよ?」
 返答を躊躇う様子の秀平に対し、山岡がさらに追い詰めていく。
 秀平の表情が、苦渋を色濃くさせていた。この状況の中で秀平の心に渦巻く激しい葛藤が、容易に想像させられる。
「お尻の中に……入れてください……」
 やがて耐え切れなくなったとばかり、秀平は泣きそうな声でそう訴えた。
「へぇ、自分からそんな事を言っちゃうんだ?」
「はい……欲しいです……」
 秀平の瞳が、涙で潤んでいく。
 画面が後方に切り替わる。
 手にしていたローターを、山岡はシーツの上へと置いた。
 そして秀平が穿くハーフパンツへと、山岡の手が伸ばされる。
 ウエストのゴムを掴まれ、そのまま一気に引き下ろされてしまう。秀平が山岡に抵抗を示す事はなかった。
 どうやら、最初から下着を穿いていなかったらしい。ハーフパンツを失うと、秀平の肛門がいきなり露わとなる。
 映像はしばし、そんな秀平の臀部を映し続けた。
 引き締まったヒップとライン、そして十代の瑞々しい素肌が、カメラへと無防備に晒される。やがて映像は、両丘の割れ目へと焦点が絞られながら、ゆっくりとズームしていく。
 収縮した秀平の蕾が、沈黙の中で画面一杯に映し出される。
 しばらくして、画面が前方へと切り替わる。
 瞼を閉じ、秀平は顔を伏せていた。表情はよく見えないが、カメラの前でひたすら屈辱的な姿を強いられ、かなりの精神的苦痛であろう。
 画面が切り替わる。
 いつの間にか、筒状のプラスチック容器がシーツの上へと置かれていた。
 山岡は手に取ってキャップを外し、中に入っていた透明な粘液を、一旦振動を停止させたローターへと垂らしていく。
 ねっとりと濡れててかったローターが、今度は直接、秀平の蕾へと押し当てられた。
 秀平の呼吸が荒くなっているのであろう、背中が上下に揺れている。
 山岡の手が、圧力を増していく。
 ローターの先端が、収縮していた蕾を押し広げる。山岡によって、秀平の中へと容赦なく押し込まれていく。
「んぁぁっ……」
 甲高い喘ぎを、秀平は発する。
「ほら、どんどん入ってくよ」
 ローター全体が、そのまま中へと消えてしまう。呆気ないくらいに、少年の肛門はその玩具を容易に受け入れた。
 コードに繋がれたリモコンに、再び山岡が手を掛ける。
 秀平の中で、振動音が鳴り響く。
「ひっ……あぁっ……!」
 内部で発生する刺激に、秀平は背筋を大きく仰け反らせた。
「これが、好きなんでしょ?」
「気持ちいいです……た、堪りません……」
 痙攣する様に腰を震わせながら、秀平は答える。
 すると山岡は手にしていたカメラを、そんな秀平の側面へと傾けてきた。
 四つん這いにさせたまま、腰の下から覗き込む様なアングル。秀平のペニスが、画面に映し出される。
 いつの間にか、秀平の陰茎が弾けんばかりに怒張していた。大きく幹を反り返らせ、亀頭が今にも下腹へとくっつきそうな勢いである。
「お尻だけで、もうこんな元気一杯にさせちゃってるんだ?」
 山岡の伸ばされた手が、秀平のペニスへと触れる。
「んぁっ……やっ……!」
 指先が裏筋へと軽く添わされただけで、秀平のペニスが何度も脈打つ。
 だがそんな敏感なペニスに対し、山岡はあえて指先でくすぐる様な、軽い刺激に留めて秀平を焦らしていく。
 画面が切り替わる。
 ローターと指で二箇所を同時に責められながら、苦悶に表情を歪ませる秀平の姿がありありと映し出された。
「お願いです……い、イカせてください……チンポ、我慢出来ません……!」
 快楽への衝動に理性を失った少年が、山岡へと切実に懇願する。
「だったら、今度はこれを使おうか」
 秀平の視界へと、山岡が片腕を伸ばしてきた。
 手に握られた真っ黒な物体。
 それを目にするや、秀平の顔が一気に強張っていく。
「こっちの方が、好きでしょ?」
「はい……」
 男性器を模した、直径二十センチはあろうかという太いディルド。
 だが秀平の表情に、恐怖の色はなかった。むしろ山岡にそれを提示されながら、少年の瞳が妖しく光る。
 画面が、後方へと切り替わる。
 秀平の中へと埋められていたローターが、山岡によって引き抜かれる。
 さっきまで強く閉じていた蕾が、異物を失った後も弛緩したままだった。排泄器官であるはずのその部分が、ローションで潤い淫靡さを際立たせる。
「仰向けになって」
 山岡が指示を出す。
 ベッドの上で、秀平は身体を返した。
 山岡に言われた訳でもないのに、秀平はそのまま下半身を大きくM字開脚させ、カメラへ向けて己の肛門を曝け出す。もはや羞恥など関係なく、次なる快楽を秀平はひたすら待ち望んでいた。
「今日は、自分で入れてみて」
 そう言うと、山岡は秀平へディルドを手渡す。
 何ら、秀平に躊躇う様子はなかった。
 背中をシーツへ密着させ、秀平は膝を曲げながら大きく開脚したまま、その両足を宙へ高々と抱き上げる。、
 秀平は、大きく数回深呼吸をした。
 そして手にしたディルドの先端を、己の蕾へと押し当てる。
 山岡のカメラが、そんな秀平の姿を無言で見守っていた。
 秀平は両手でしっかりとディルドを握る。やがて慎重に、その入口へ向けてディルドで圧力を加えていく。
 亀頭を模した先端が、再び少年の蕾を押し広げる。
「はぁっ……んんぁっ……」
 ゆっくりと、しかし確実に、秀平の中へディルドが挿入されていく。
 その残酷な光景が、ズームされて画面に映し出される。
 秀平の顔へ、カメラが向けられた。
 やはりローターの時とは違い、秀平の表情が苦痛に歪んでいる。だがそれでも、秀平がやめる事はなかった。さらに己の奥深くへ、ディルドを押し込んでいく。
 下半身へと、カメラは角度を戻した。
 この苦行にも等しい行為の中で、ペニスは何ら萎える気配もなかった。むしろ、青筋を何本も浮き上がらせた陰茎が、力強く脈動している。
 やがてディルドは、秀平の中へと半分近くまで埋められた。
 秀平は握ったディルドを、上下に揺らす。
 途端に、秀平の身体が大きく震えた。まるでその刺激に反応したかのごとく、亀頭からは透明な液体がじんわりと溢れ出す。
「すごい、我慢汁がどんどん出てきてるよ」
 その光景に、山岡は感嘆する様な声で言ってきた。
 だが秀平には、もう山岡へと注意を向ける様子もない。さらにディルドを前後へ活発に動かしながら、ピストン運動で己の中を蹂躙していく。
「んっ……あぁっ……んぅぅっ……!」
 歓喜にも似た喘ぎを何度も発し、秀平はこの痴態を撮られ続ける事すらもうどうでもいいとばかりに、倒錯の快楽に己の肛門をひたすら犯し続けるのだった。

「気に入ったかい?」
 背後からの声で、渉は我に返る。
 ドアが開かれた事すらも、気付いていなかった。
 渉は、唖然としたまま言葉を失う。
 そんな渉を、邪悪な笑みを浮かべた山岡が、静かに眺めていた。


COPYRIGHT © 2015-2024 アロエ. ALL RIGHTS RESERVED.

作者  アロエ  さんのコメント
りょうたさん応援してます。
書きたいように書けばいいと思います。僕もまだまだ、自分の文章力の拙さを痛感させられます。
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