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●夏祭り〜ある少年達の成長の記録〜A

記事No.282  -  投稿者 : アロエ
2020/10/04(日)16:52  -  [編集]

「東さん、ここにはいつまでいるんですか?」
 同じ法被に褌を締めた年上の青年へ、健史はそう問い掛ける。
 慎一と翔を待っていた健史に声を掛けてきたのは、東陽平という二十歳の大学生であった。同じ集落の生まれではあるが、今は大学のある都市部にて下宿生活を送っており、こうして会って話すのは健史も久しぶりである。大学も夏休みのため帰省中であり、彼もまたこの土地の男として今年も祭りに参加していた。
「明後日の昼過ぎには出発する予定かな。休み明けにレポートを提出しないといけないから、あんましのんびり過ごせないんだ」
「へぇ、大学生も大変なんっすね。でもいいな、俺も早く都会で暮らしてみたいし」
「俺だって健史君くらいの頃は、そういう事思ってたけどさ、一人暮らしって結構大変だよ。家事とかも全部自分でしないといけないし、何より最初の頃は周りに知り合いが誰もいないから、ホント孤独ってものの辛さを思い知らされたからね」
 陽平が帰省しているのは知っていただけに、こうして話せる機会が得られたのは健史にとっても好都合であった。地元にいた頃はサッカー部に所属しており、チームのエースとして活躍していたのがこの陽平である。高校時代には全国大会にも出場しており、同じくサッカー部にて日々練習に勤しむ健史にとっては、まさに陽平は最も身近で最も尊敬する相手でもあった。
「まぁそれでも都会暮らしがしたいって言うなら、まずは勉強も頑張らないとね.君だって大学は行くつもりだろ?」
「大丈夫です、俺はサッカーで推薦狙いますから」
「そう簡単にいくとは思えないけどね」
 陽平は苦笑しながら言う。
 サッカーで活躍する一方、理系の大学に進学した陽平を前に、健史はおどけながらも頭脳においても勝てる気がしないと思った。
「でも一人暮らしが寂しいって言ってもそんなの最初だけでしょ?今じゃもしかして、同棲してる彼女さんとかいるんじゃないっすか?」
「うん、まぁそうだけどね」
「えっ……ホントに!?」
 まさかの返答に、からかい半分のつもりで問うた健史の方が逆に戸惑いを露わにしてしまう。
「冗談だよ」
 そんな健史へと、陽平がクスッと小さく笑う。
「いやいや、全然冗談に聞こえないですって。東さんレベルなら、普通に向こうでもモテるだろうし」
 サッカー部のエースであり温和で理知的な雰囲気、そして端正なルックスでもある陽平は、地元の女子達にかなりの人気があった。噂では友人の母親からも誘惑を受けていたなどという、安っぽいアダルト雑誌の様な話すらあった程だ。
「残念だけど、今は大学も色々忙しい時期でね、君が思ってるよりも、学生生活は結構地味なもんだよ」
 そんな陽平からの言葉に、それまで陽気に話していた健史の顔が急に真剣なものへと変わる。こうして陽平と二人で話せる機会はそうそうない。どうしても陽平に聞きたい事が健史にはあった。
「……サッカーはもう、復帰は考えていないんですか?」
 案の定、その問いは陽平の表情に一瞬暗い影を落とす。
「す、すみません……こんな質問……だけど、東さんは俺にとってホントに憧れの存在だったから……どうしても……」
 高校まで活躍していた陽平ではあったが、今の大学ではサッカー部に所属はしていない。全国大会の直後、膝の怪我をきっかけに長期のリハビリが必要となり、第一線から引き下がらざるを得なくなった。そして懸命な療養も結局コンディションを以前の状態に戻す事は出来ず、陽平は選手としての道を諦めるという苦渋の決断を下したのである。それは健史にとっても、自分が目標としていた存在であっただけに、ショックは大きかった。
「こんな若くに膝を壊してる時点で、結局俺はそこまでだったって事だよ。それまでの活躍は無理に無理を重ねてただけで、そのツケが今の状況って事さ」
「………」
「まぁ、普通に生活する分には別に支障はないし、休みの日に仲間とフットサルとかもしてるからね。今の方がよっぽど気楽にサッカーを楽しんでるよ」
 健史を気遣ってか、明るい表情でそう陽平は言う。
「そうですか……そういや、慎一も翔もホント何してんだろ。もうかなり時間経ってるのに、すみません付き合わせちゃって」
 重くなった場の空気を振り払う様に、健史は今の状況に話題を戻す。
「俺は別に大丈夫だよ。だけど、さすがにこんな待っても戻ってこないって、少しおかしいな」
「やっぱ、何かあったのかな……」
 さすがに健史も、探しに行った慎一まで一向に戻って来ないこの状況に、尋常ではないものを感じ始める。
「探しに行った方がいいかもしれないね。俺も手伝うよ」
「すみません、東さん」
「気にしないでいいよ、俺も心配だからね」
 二人はもう一度、境内の奥へと足を進めていく。



「や、やめてください……お願いです……」
 何とかそう、慎一は声を引き絞るのがやっとであった。
 だが慎一の怯えきった様子に、高宮は嘲笑する様な表情を浮かべる。仮にも高校生二人を相手にしているというのに、まるで臆する様子はない。
 翔もそんな慎一と高宮を前にして、何らアクションを起こす気配はなかった。
 こちらとしても、翔に助けを求める事が出来ない。自分のせいで一瞬のチャンスが無駄になり、余計に状況を悪化させてしまったのである。
「おい翔、今度は逃げるんじゃないぞ?」
 まるで慎一を人質にしているかの様に、高宮がそう釘を刺す。
 さっきまでとは打って変わり、何ら拘束されていないにも関わらず、黙り込んだまま翔は動かない。だがその表情は苦渋を滲ませている。窮地の親友を見捨てられないというよりも、自分のあんな姿を慎一に見られてしまった以上、翔は事態の帰結を高宮に委ねるしかない様子であった。
 その時、慎一が身に纏う法被の衿の中へと、高宮の左手が強引に差し込まれる。
「あっ……!」
 胸肌へと、高宮の指が這わされていく。
「張りのいい綺麗な肌だ」
 高宮のごつごつした手が、胸、下腹部、脇腹と、慎一の上半身をじっくりと撫で回していく。全身が総毛立つ様な感覚が掻き立てられる。胸の鼓動は高鳴り、その息苦しさに呼吸も乱れていく。
「ひょろっちぃ奴だと思ってたが、こうして触るとなかなか引き締まったいい身体してるじゃねぇか。何かスポーツでもしてるのか?」
 慎一の耳元で、高宮が問い掛ける。
 生温かな吐息が肌へと触れ、それだけで身体は震えそうになってしまう。
「そ、その……部活で陸上を……」
「なるほど。それなりに体力はありそうだな。へへ、今夜は楽しめそうだ」
さらに股間へと伸ばされた高宮の右手もまた、硬くなったその部分へと布地の上から指を食い込ませていく。
 股間への圧迫が増すと、前袋の中で勃起したペニスが活発に何度も脈打つ。
「大人しそうな顔して、こっちはなかなかヤンチャそうだな」
 羞恥に苛まれながらも、自然と身体は刺激に反応してしまう。
 高宮の指がゆっくりとリズミカルに、股間へ圧迫の強弱を繰り返していく。さらに衿の中へ差し込まれた左手は、慎一の上半身をその間も撫で回す。
「んっ……はぁっ……!」
 堪らず、高宮の腕の中で慎一は身を捩らせた。
 だが高宮の屈強な腕が、この状況の中でも逃げる事を許さない。さっきまで翔が受けていた辱めを、今度は自分が彼の見ている前で展開していく。
 前袋の中で、ペニスは痛いくらいに張り詰める。初めて体験する他人からの刺激。熱い疼きが股間の奥底から急速に込み上がる。このまま慎一は呆気なく射精にまで達してしまいそうであった。あまりに不本意な行為を受けながらも、一方で十代の若き肉体は否応なしに性感を高ぶらせてしまう。
(だめだ……このままじゃ、イッちゃう……!)
 身体を疼かせながらも、高宮から与えられる快感が慎一の心を激しく苛む。
 だがその時、高宮の手は急に動きを止める。
 今にも欲望を爆発させそうになっていた慎一は、突然の中断に息を呑む。
 見透かす様に、高宮がそんな慎一を眺めながらニヤリとする。
「もうぶっ放しそうだったか?残念だが、そう簡単に果てちゃ面白くないよな?」
「あっ・・・・・・んんっ・・・・・・」
「このチンポの敏感な様子じゃ、お前もまだ女の経験はなさそうだな」
 そう言いながら高宮の手は、欲望の塊と化した慎一の股間をまたゆっくりじっくりと、布地の上から揉んでいく。だがそれ以上指使いが激しくなる気配はまるでない。結果、ある程度までの性感を掻き立てはするものの、その刺激は射精にまで達するものではなかった。
「はぁっ……んぅぅっ……はぁっ……」
 火照ったペニスが、前袋の中でビクッビクッと勢いよく脈動する。まるでさらなる快感を高宮に強く訴えているかの様でさえあった。慎一は悶えながらも、堪らないもどかしさを募らせていく。
「へへ、さっきのお前みたいに、ギンギンにさせてやがるぞ」
 正面に立つ翔へと、慎一の状況を高宮が楽しそうに伝える。
 だが翔は、どうしていいのか分からない様子で、そんな二人から顔を伏せた。
「ちゃんと見ろ」
 すかさず、叱る様に高宮が言う。
「あんな姿をがっつり見られてたんだぞ?お前が気を遣う必要はねぇ」
 そう言って高宮は左手で、慎一の法被の衿をグイっと外側へ引っ張り、胸を肌蹴ざせた。露わとなる乳首へ、すかさず彼の指が添わされる。
 突起の先端に触れるその感触に、全身をグッと強張らせた。
「これも勉強だ。どうすれば相手を気持ちよくさせられるのか、今夜の経験を忘れるんじゃないぞ?」
 慎一の乳首をくすぐる様に、高宮は指先で刺激していく。
「あっ……んんぁっ……」
 自分で触るのとはまるで違う、鋭敏な感覚が駆け巡る。慎一の強張った身体が小刻みに震える。
 さらに高宮は、次にギュッと乳首を摘まむ。
「んぅっ……!」
 その瞬間、ビクッと大きく身を震わせてしまう。
「へへ、お前も敏感だな」
 慎一の反応に高宮は軽く笑みを浮かべ、張り詰めた乳首を摘まんだまま、指腹の間でグリグリと捏ねる様に指を動かしていく。
「やっ……あっ……んぁぁっ……」
 身を捩って慎一は悶える。股間の性感とはまた違う、身体の芯から沸き立つ様な、ゾクゾクと痺れる様な感覚に、自然と慎一は艶やかな喘ぎを発してしまう。ペニスもそれに反応して、何度も脈打ってくる。
 そんな慎一の姿に、翔は顔を強張らせながらも、釘付けとなっている。慎一が見ていた時よりも間近で、翔はこの光景を目の当たりにしていた。暗い森の中であるが、慎一は翔の突き刺す様な視線を肌にひしひしと感じさせられる。
 そんな翔へと高宮は視線を向け、それまで弄っていた乳首を急に解放する。
「ほら、今度はお前が舐めてやれ」
 すかさず高宮は、翔へとそう促した。
「えっ……!」
 高宮の言葉に、翔が困惑の声を洩らす。
「見てるだけじゃつまらねぇだろ?それに将来に向けてのいい練習だ。テクニックを磨いといて損はないぞ。優しく丁寧に舐めてやれば、女だって大喜びだ」
「………」
 翔の視線が慎一へと移る。こちらの反応を伺いながら、どうしていいのか分からないといった様子だった。
「はぁっ……んっ……あっ……」
 だがこちらは、なおも股間を高宮に弄られ続け、屈強な腕の中でただただ翻弄されるばかりである。新たに知る性感の中で思考もまた溶かされていくかの様で、高宮が何を意図しようが、今の慎一にはとても抗う事など出来ない。
「早くしてやれ。お前が慎一を、もっと気持ちよくしてやるんだ」
 慎一のためにと、高宮が言う。
 それに対して翔は無言だった。だが緊張した面持ちで、そんな慎一へと一歩、また一歩と足を進めてくる。
「翔……」
 目の前に立った翔は何も言わないまま、腰を屈めて慎一の胸へ顔を近付けていく。
 息を荒げながら、慎一はそんな幼馴染みを見ている事しか出来なかった。翔の呼吸もまた乱れ、その生温かな吐息を肌に感じ、いっそう身体を疼かせていく。
「そんな難しく考える必要はねぇ。要は誠心誠意だ。愛情たっぷり込めて、舐めればいいだけだ」
「は、はい……」
 翔の前髪や鼻先が今にも触れそうな距離に迫る。突き出された舌先はプルプルと震えながら、慎一の硬く小さな突起の先端へと触れる。
「あっ……!」
 わずかなその刺激に、思わず甲高い声を発してしまう。
 高宮は満足そうな表情で股間から手を離すと、すかさず慎一の両脇の下にそれぞれの腕を通し、そのままガシッと身体を羽交い絞めにする。
「っ……!」
 身体の自由を完全に奪われ、慎一とそれを見る翔は狼狽するばかりであった。
「さぁその調子だ。逃げねぇようしっかり押さえといてやるから、もっとたっぷり舐めて、こいつを蕩けさせてやれ」
 さらにそう、翔へと指示する。
「慎一も、翔がするのをしっかり参考にするんだぞ?たっぷり気持ちよくしてもらった後は、今度はお前が翔をたっぷり気持ちよくしてやる番だ。へへ、翔だって気持ちよくなりたいもんな?」
 慎一へと、高宮が続けて言う。
 高宮の言葉に、先程までの淫らに喘ぐ翔の声が脳裏に蘇る。今度は自分が翔をあんな姿へと豹変させるのだと思うと、慎一の中で感情はなぜか高揚していく。
 そして腰を屈めたままこちらを見上げていた翔もまた、瞳に今までになかった輝きを宿らせる。彼もまた何かが昂り始めているのか、荒々しい呼吸へと変わっていく。再び顔はそんな慎一の乳首へと向け直されると、今度は躊躇う様子はほとんどなく、無言のまま舌が繰り出される。
「んぁっ……んんっ……!」
 温かくねっとりとした舌の感触に、身体は敏感に反応してしまう。
 最初と違い、翔は顔を埋めたまま何度も乳首を舐め回す。乳輪にしっかり舌を這わせ、拭う様に乳首を舐め上げてくる。
「あっ……やぁっ……んんぅっ……」
 高宮に羽交い絞めにされる中、慎一は左右に何度も身を捩らせる。
「ただ舐めりゃいいってもんじゃない。さっきも言った通り、優しく丁寧に。舌に神経を集中させるんだ。それでいてちゃんと相手の様子も観察するんだぞ?」
 そんな高宮からの言葉に、舌を這わせながらも上目遣いに翔が視線を向けてくる。
 翔からの視線に、性感と羞恥でいっそう身体は火照っていく。そして身体が疼けば疼く程、刺激への感度が高まっていくかの様であった。
「そのまま、乳首の先っぽを集中的に攻めてみろ」
 悶える慎一を眺めながら、さらに容赦なく高宮は翔に指導する。
「はぁっ……はぁっ……」
 翔は荒い吐息を洩らしながら、姿勢を支える様に慎一の腹部の辺りへ右手を置く。そして高宮から言われた通り、舌先を尖らせレロレロと小刻みに動かしながら、乳首の先端を刺激していく。
「あんぅっ……!」
 慎一は背筋を仰け反らせた。
「いい感じだぞ。そうだ、もう一方の乳首は指で弄くってやれ。舌使いも慣れてきたみたいだな。今度は吸い付いてみろ。相手を痛がらせないよう注意しつつも、大胆に貪るんだ」
 高宮からの言葉が終わるよりも先に、乳首へと翔は唇を密着させてくる。さらに左腕を慎一の背中へと回すと、右手でもう片方の乳首を摘まんできた。指が動かされると同時に、乳首を一気に吸い上げる。
「ひぁっ……んぅぅぅっ……!」
 仰け反った身体が、ビクンッと何度も痙攣し止まらない。
「へへ、もう相手が男だろうが女だろうが、関係なさそうだな」
 高宮はそう囁きながら、慎一の耳朶の縁をゆっくりとなぞる様に、自分もまた舌を這わせてくる。
 ここにきての新たな性感は、もはや慎一にとって終わりなき責め苦でしかなかった。
「やっ……やめて……いやっ……もういやだ……許して……!」
 悲痛な声で訴えながら、慎一は激しく腰を捩らせる。与えられる快感は、慎一の中で欲望を止めどなく肥大化させていく。だがその欲望は内に溜まり続ける一方であり、捌け口を見出す事が出来ない。快感の中で慎一は苦しみ藻掻く。
 そんな悶える慎一の下半身へと、高宮の視線が下ろされる。
「へへ、イキたくて堪らないのか?」
「は、はい……」
 考えるよりも先に、思わずそう口走ってしまう。直接触れられてもいないのに、弾けんばかりに欲望を漲らせたペニスは、もはや今の自分の意志ではどうする事も出来ない。止めどなく溢れ出す先走りが、すでに前袋の布地をぐっしょりと濡らしていた。
 そんな高宮の問いに、翔もまた息を荒げながら、自身の股間を右手でギュッと掴む。
「俺も……もう、我慢出来ません……」
 先程の悲痛な屈服とは違い、今は高宮へ切実に翔は訴えていた。
「まぁ待て、まずはこの慎一からだ。せっかくここまで気持ちよくなってんだ。最後までしっかり相手してやれ」
 高宮は翔へそう言うと、慎一の股間を覆う前袋の縁へ指を引っ掛け、グイっと布地を横へ引っ張る。
「あっ……!」
 それまで布地に押さえ付けられていた慎一のペニスが、隙間から勢いよく外へと跳ね上がり、その姿を露わにさせた。
 荒々しい翔の呼吸が、一時ピタリと止まる。
 熱い欲望は、外気のひんやりとした感覚すら今は敏感な刺激となり、勢いよく反り返った幹がビクンッと脈打つ。あどけなさを残す繊細な容貌からはまるで想像出来ない、青筋を浮き上がらせ雄の匂いを漂わせる猛々しい存在がそこにあった。
「ほら、お前も翔にどうして欲しい?しっかり頼んでみろ」
 そう言うと高宮は、羽交い絞めにしていた慎一の拘束を解く。
 慎一も翔も、完全に自由の身となる。だが今、二人にここから逃げ出すという思考は微塵もなかった。
 暗闇の中、慎一と翔は向き合う。
「慎一……」
 上擦った声で、翔が自分の名を呼ぶ。
「翔……」
 慎一もまた、声を引き絞る。
「さぁどうする?俺らの前でセンズリするか、それとも翔の手で抜いてもらうか、どっちがいい?」
 欲望を募らせた慎一へ、高宮が選択を問う。
 高宮の言葉に、前袋から引き出されたペニスがまた活発に脈動していく。考えてみればあまりにあられもなく、そしてどこか滑稽な姿でもあった。だが今は、そんな己の姿を翔の前で慎一は堂々と晒け出す。
「お願い……翔……僕のを……」
 息を荒げながら、慎一はさらなる悦楽を幼馴染みに求めてしまう。自慰による快感しか知らなかった少年は、他人の手で射精へと導かれるという、未知なる世界への欲求と誘惑にもはや抗えない。
 そんな二人を前にして、高宮はもはや何も口出しをせず、ただ無言で見守っている。
 翔もまた無言のままであった。だが慎一からの求めに対し、彼の右手はその怒張したペニスへと伸ばされる。
「あぁっ・・・・・・!」
 反り返った幹が翔の手で握られると、慎一はビクッと腰を震わせた、初めてペニスを直接に触られる感覚。股間の奥で熱い疼きは、それだけで高まりを急速に増していく。
 ペニスを握りながら、翔は慎一の横へと立ち位置を変えた。寄り添いながら、荒く乱れた翔の息遣い。彼もまたかなり緊張している事が伝わってくる。だが最初こそぎこちない手付きではあったが、しだいにリズミカルな動きでその熱い欲望を活発に扱いていく。
「んんっ……翔……んぁぁっ……」
 高まりが増していくにつれ、ガクガクと足腰の震えが激しくなる。溢れ出る先走りがペニスを握る翔の指を濡らしながら、グチョグチョと淫靡な摩擦音をさらに大きくさせていく。
 そんな慎一を前にして、翔もまた一心不乱にペニスを扱き続ける。
「翔……だ、だめ……もう僕……イキそう……!」
 慎一は思わず上半身をくねらせ、すがる様に翔の身体をギュッと抱き締めていた。限界が迫っている事を訴えるも、翔の手はむしろラストスパートとばかりに、右腕の上下運動をさらに激しくさせていく。
「いいぞ……このまま、イッても……」
 慎一の耳元でそう囁く翔もまた、心を激しく高ぶらせている様子であった。
「あっ……あぁっ……出るっ……!」
 前へグイッと大きく慎一は腰を突き出した。直後、翔に扱かれるペニスから大量の白濁が一気に噴出する。ドビュッドビュッと二度、三度となおも噴き出す中、意識が途切れそうな絶頂の感覚を慎一は覚えた。自慰による射精とはまるで違う、溜まりに溜まった欲望が吐き出されていく解放感と脱力感の中で、慎一はその場に思わず崩れ落ちてしまう。
「へへ、お疲れさん。どうだ、自分で弄くるよりもよっぽど気持ちよかっただろ?」
 二人の行為を黙って見ていた高宮が、ようやく口を開く。
 だが地面にへたり込む慎一は、射精を終えてもなお、快感の余韻にしばらく茫然自失の状態であった。だが大量の精液を噴出してもなお、べっとりと白濁に塗れた慎一のペニスは、なおも萎える様子はなく、その幹を力強くそそり立たせている。
「ほら、まだ終わっちゃいないぞ。翔を見てやれ」
 高宮からの言葉に反応して、何気に慎一は顔を上げた。
「あっ……翔……」
 言葉を詰まらせる、射精によってすっかり弛緩していた慎一の心が、その瞬間一気に引き締められた。
 地面にへたり込む慎一の前に、翔が無言で仁王立ちしている。いつの間にか股間を覆っていた前袋の布地は引っ張りずらされ、その隙間から精力を漲らせた翔のペニスが慎一の眼前で露わとなっていた。
「慎一……」
 今にも泣きそうな弱々しい声とは裏腹に、慎一の前で反り返る翔のペニスは、ビクッビクッと何度も力強く脈打ちながら、生々しい雄の匂いを漂わせている。
 高宮はどこか楽しげに、二人の様子を眺めていた。
 そんな親友の荒々しい欲望を前にして、慎一は表情を強張らせるも、しばらくその存在に視線は釘付けとなってしまう。


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