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タイト 1日目 上


記事No.63  -  投稿者 : TFN  -  2009/04/13(月)09:28  -  [編集]

1日目

 山岡大樹の通う高校の水泳部は夏休みに1週間の合宿を行う。合宿で使う宿は学校の施設だ。もともとは一般の宿だったが施設が古くなって客が減り移転するときに学校が買い取った。基本的には臨海学校に使われているが、水泳部も安く上がるためここを拠点にする。元は一般の宿だったためカップル用の小部屋や家族用の中部屋さらには団体用の大部屋があった。指導に当たるOBや三年生中心に小部屋が個室としてあてがわれ、あとは中部屋・大部屋だった。


 午前中に学校に集合しバスで合宿所に向かう。午後の3時過ぎに現地についた後はしばらく自由時間だった。6時に夕食があり夜の11時にミーティングで大部屋に集合することが部員に伝えられた。一年生の大樹のいる部屋が大部屋で集合場所だ。11時前になると続々と部員が集まっていた。そして全員が集まったところで上級生が示し合わせたような顔でお互いを見る。この手の示し合わせがあったときはビックリするようなイベントがあることを1年生は何度か体験してきた。そこで何が起こるのか1年生の山岡大樹は期待と不安を胸に待っていた。

 全員集まったのを確認して、キャプテンの檜山彰洋が「よし、はじめっ」と号令を書けると上級生たちは一斉に服を脱ぎだした。もはや見慣れたものだが水泳で鍛えられた六つに割れた腹筋がそこらにある。そしてこれももはや見慣れたものだが、その下にはそれぞれのモノがぶら下がっている。ベロンと自己主張しているものもチョコンとかしこまったものもあるが、誰一人として隠そうとしない。脱ぎ終わると部屋の隅の箱のところへと集まる。それぞれが箱の中から何か白い塊を取り出し、また散らばってバッっとひろげるとそれは長い布であった。1年生たちがあっけにとられている間に先輩たちはそれを腰周りに巻きつけてしまった。あるものはこんがりと焼けた肌の下に白い盛り上がりが強調され、またあるものはふっくらとした尻に硬い縄が食い込んでいた。そう先輩たちはフンドシを締めていたのだ。

 キャプテンの彰洋が1年生に向けて声を上げる。「さて明日からはこの水褌(すいこん)で泳ぐ。あ、水にフンドシとかいてすいこんと読む。このフンドシは六尺褌というタイプできつく締めるとこの上なく気も引き締まる。いま先輩が実演したのをよく見ただろうから、直ちに裸になって水褌を締めろ」

 1年生の中にどよめきがおこったが、それでもすぐに服を脱ぎだす。4月以来、水泳部であれば服を脱ぐことには慣らされている。あっという間に全裸になると、先ほどの箱のところへ褌を取りにいった。しかしここからが先輩たちとは異なる。とりあえず腰の周りに巻いてみるもの、先輩たちの様子を少しは覚えていたのか前にたらして締め始めるものなど各人各様だった。しかし誰もまともに締められるはずもない。一年生が長い布を体に巻きつけている様をすでに褌一丁になっていた上級生たちは可笑しそうに見ている。

 1年生たちは相談しながらとりあえず何とか形にするとキャプテンの彰洋はそれぞれの腰の紐に手をかけズリ下ろしてしまった。
「これじゃあ明日は海の中でフルチンだな」
それから俺のを解いてみろと言って腕を組み1年生に促す。何人かが試してみたが硬く締められた荒縄のようなフンドシはビクともしなかった。そして彰洋の指示で3年とマンツーマンになって教えてもらうことになった。1年のほうが人数が多いため2年が何人か補助に入る。最初からそうすればよさそうなものだが、1年生が裸で悪戦苦闘するのもその姿を上級生が眺めるのもこの褌遠泳の一部らしい。

 そこかしこで1年と上級生のペアができているが大樹は成り行き上、彰洋とペアになった。大樹は体に絡みついていた布を解いて彰洋にお願いする。大樹はふだんから厳しいキャプテンを少し恐れていたが、意外にも優しい声をかけられた。まずは手本を見せてやるからよく見ていろと言って彰洋は自らの褌を解き始めた。一枚の布にしてからフルチンのまま適当に長さを見ると、一端を20センチほど折って口にくわえもう一端を下に垂らした。それから大樹に言い聞かせるようにゆっくりと締め始めた。まず後ろに手を回し股の間から布を前から後ろにくぐらせる。大樹のほうに尻をむけ、布を少し短くもって尻にあてがう。ここから布を何度もねじりながら右の腰の辺りまで尻の上を斜め一直線に渡す。

 右の腰からさらに布をねじりながら左の腰まで回しさらに先ほどの尻の食い込みあたりまで1周分持ってきた。
「ここがちょっと難しいからよく見ていろ」
と言うと、斜めに渡した紐の下に腰を回してきた紐を通す。それから通した紐を折り返しキュッと上に引っ張ると、斜めになっていた紐は割れ目にぴたりと収まりキレイなT字ができた。そして上に引っ張った紐を左の腰の紐に何度もねじ込んでいく。それがおわるとこんどは歯で抑えていたもう一端を下に垂らし再び股をくぐらせて、尻に食い込んだ紐にねじ込んでいった。尻の部分の紐は綱といえるくらいまで太くなっていく。上までねじ込んでいくとT字の付け根に絡ませてこんどは右側の腰紐にねじ込んでいった。最後に前袋の形を軽く整えて完成とのことだ。

 大樹はただ一連の動きに心を奪われていた。そのとき彰洋から声がかかる
「俺がまず締めてやるから感覚をつかめ」と。彰洋はすぐに褌を取り上げて大樹に後ろからピッタリくっつき肩口から布をたらし、大樹のモノを軽く触って形を整えると股の間に布を通しあっという間にくるくる回して締め上げてしまった。大樹の前にひざ立ちになり前袋の形を整える。締められているときもそうだったが、触れられるたびに大樹の心臓は高鳴る。そして彰洋は最後に立ち上がって後ろから両側の腰紐をつかみぐいと持ち上げて大樹の尻の割れ目に硬く食い込ませた。これで確かにちょっとやそっとではビクともしない褌になっていた。大樹ははじめての褌のキツさにすこし当惑していた。この褌は全幅という幅が36センチもある広いもので、さらにそれをねじっていたためまるで綱のようになってこの少年の肢体に食い込んでいた。


 大樹がまだ慣れぬ褌の締め具合を感じていると彰洋は一人で締められるようにやり直すように言って、大樹の褌を解き始めた。両側にねじりこんだ紐を引っ張り出し、尻の割れ目の辺りで彰洋の長い指が細かく動く。大樹はくすぐったいから自分ですると言おうとしたが、なぜかためらってされるに任せた。フンドシを解きながら彰洋が講釈をする。六尺褌の六尺はふつうに使う曲尺の180センチじゃなく鯨尺六尺で230センチほどだが昔の人は現代人より体が小さかったためか、現代のものはもう少し長めとのことだった。締めるときはその褌を半分に折ってちょうど真ん中のあたりを性器の真下に当てるよう言われる。説明を受けると大樹は全裸のまま実際に丁寧に半分にたたんで立ち上がり、折れ目を右手でその場所に当てた。彰洋は布をあわせたもう一端を持った大樹の左手を取ってそのまま上の方にあげると大樹の頭の上くらいまで達した。真ん中の部分を性器に当てて、一方を下にたらし一方を口で抑える。長さの感覚をつかむようアドバイスを受ける。


 それから実際に締め始める。長さの見当をつけて褌の一端を折り先ほど手本で見せられたように噛んでおさえた。そのまま下に垂らして股を通し彰洋がやったことをそのまま真似してみた。だがやはり一回目ではうまく行かない。右と左でねじ込んだ紐の長さがかなり違う。しかも何かユルフンだ。
「何度かやればうまくなるって」
と彰洋は何度も何度も練習に付き合ってくれた。もう10回も締めただろうか、そのときにはもう何度やってもうまく締められるようになっていた。


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