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銀玉物語4
記事No.134 - 投稿者 : N - 2010/12/19(日)04:27 - [編集]
そいつは、あのDVDを借りに行ったとき、彼と一緒に居た連れだった。
薄暗い中たまたまライトの光がこちらに寄った為顔がはっきりとわかり確信した。 連れ「どうかしました?」 N「いや、なんでもないよ急にライトの光が目に入ったから眩しくて」 連れ「そうですか?そちらは1人なんですか?」 N「あぁ、俺は1人ですよ。そっちも一人で?」 俺はこうなれば、彼もこっちでいてくれと期待を込めて聞いた。 連れ「いや、一緒に来た子がいたんですが、どうも入りずらいって言うんで1人できたんですよ。」 N「そうなんですか、まぁ、初めてだったらそういう方も居ますよね。」 連れ「普段出会いがないから連れて行って欲しいって言ってたんですが、やはり、初めてだとこうなるんですね。」 と、話していると、連れの携帯に着信が入った。 連れ「すみません、一緒に来た子からかかってきたんで失礼します。」 そういうと彼は外へと消えていった。 しかし、気になって仕方がなかった。 一緒に来た子というのはやはり、彼なのだろうかと。 もし、そうなら、話をする絶好の機会になる。 俺は考えた末に、外出自由だし、彼を探してみよと外へ出た。 外に出た時あの連れの子は居なくなっていた。 俺はとりあえず、コンビニで会った彼かもしれない子を探そうと、近くの公園まで戻ってきた。 しかし、公園に人影はなく、とりあえずトイレで待ってみようと中に入り、手を洗っていると、誰かが入ってきた。 振り返ると、中年の親父で俺のことを誘うようにワザとマラを見えるように出し、軽くしごきだした。 俺はやはり、こんなとこで待ってる方が無駄と判断し、その場を後にした。 そして、一度戻ることにし、ハウスの入口近くに来ると連れが誰かと居るのが見えた。 それは、彼だった。 俺はノンケじゃなくゲイであることに嬉しくなり、暫く遠くから様子を伺っていた。 何やら話をしてるみたいで彼は下を向いている。 すると、連れだけ中に入っていき、彼はその場で連れの後を追うべきかどうか悩んでいる様子だった。 俺はチャンスだと考え、思い切って彼の近くへ行った。 N「彼氏、1人にしていいの?」 と、わざと彼に言ってみた。 すると、彼は驚いたように話出した。 彼「えっ?いえ違いますよ。ただの友達です。」 N「確か、K君だったよね?俺のこと分かる?」 彼「えっ!どうして俺の名前知ってるんですか?」 N「そっか、やっぱ分からないよね。ほら、パチ屋でバイトしてるとき、ネーム下げてるじゃん。それで、覚えてるんだよ。」 その話をしてやっと俺のことを理解した彼は話を続けた。 K「あっ!なんだか今日は、この間と違う感じだったんで気づかなかったです。すみません。あのーもし良かったら名前教えてくれませんか?」 N「あぁ、そうだったね。自分から名乗るのが先だよね。ごめん。俺はNって言うんだ。」 K「Nさんですね。覚えておきます。あと、突然なこと聞くんですが、彼氏いないんですか?」 N「もう、かれこれ5年もいないよ。K君は?」 K「俺も、いないんです。それで欲しいって思って連れに相談したら、ここのイベント教えてもらったんです。けど、どうも入れなくて、どうしたらいいかもわからないし、迷ってたんです。」 N「もし、K君がよければなんだけど、少し飲みに行かないか?無理して入ることないし、連れを待たないとイケないならその間だけでもかまわないんだけど。」 K「じゃあ、連れに確認してみます。」 そういうと彼は連れの携帯に電話をかけて確認すると、連れは適当に帰るから、頑張れよっと言ったらしい。 K「すみません。待たせてしまって。」 N「いいよ。気にしなくて、それよりお酒は飲めるほう?」 K「お酒は大丈夫なんですが、まだウィスキーとか茶色系は飲めないです。」 N「なら大丈夫だよ。ボトルは焼酎だから。」 笑いながら俺たちはクラブから少し離れたバーで飲むことにした。 続く ※この物語はフィクションです。 COPYRIGHT © 2010-2024 N. ALL RIGHTS RESERVED.
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