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目覚める欲望(4)


記事No.184  -  投稿者 : アロエ  -  2013/08/27(火)19:34  -  [編集]
 安藤は、静かに椅子から立ち上がる。
 今から自分が何を行おうとしているのか、安藤は十分に理解しているつもりであった。一歩間違えば、糧である職も社会的信用も、一瞬にして失ってしまうであろう危険極まりない選択。だがそれでも、不思議と冷静さを保っている自分がそこにいた。
「か、監督……」
 豹変する安藤の様子に、順は露骨に怯えた表情となっていく。
「西岡先生は、お前に罪の報いをこれからも与え続けろと、俺に言いたかったのかもな」
「………」
「だとしたら、どうする?」
「………」
「答えろ」
「従います……」
 か細く、震えた順の声。
 安藤はゆっくりと前へ足を進め、直立不動で動かない順の背後へと回り込む。
 振り返る事すら出来ないといった様子で、硬直するその背中からは安藤への不安や恐怖が滲み出ていた。
「だったら、西岡先生の後釜である俺はお前に何をしたらいいんだ?」
 順へと、背後から安藤は静かに問う。
「え……」
「正直、あの現場に居合わせたからといって、俺が見聞きしたものはほんの一部分にしか過ぎん。普段、先生からどんな事をされていた?」
「それは……」
 苦渋を噛み締める様に、順は言葉を詰まらせる。
「何から話していいのか分からないくらい、色んな事をされてきたのか?」
「は、はい……」
 ぎこちない順の返答と同時に、安藤の右手が伸ばされた。
「っ……!」
 ズボンの上から、臀部へと触れる安藤の掌。
 反射的に、順の身体がビクッと震えた。
 そんな順の様子に、安藤は低い声で笑いを洩らす。
「随分と敏感だな」
「監督……」
 意地悪っぽく問いながら、安藤は順の臀部を手でゆっくりと弄っていく。
 だが、順に抗う気配は見られない。必死に安藤からの行為に耐えるといった様子で、いっそう身体を力ませていく。
 やがて安藤は、臀部の中央辺りに中指を突き立てた。
「ここも、西岡先生に開発済みか?」
 布地の上から、安藤の指が臀部の割れ目へグッと食い込んでいく。
「あっ……!」
 悶える様な声を洩らし、順は身を捩じらせる。
「身体は正直だな、川野」
「………」
 緩やかに、そして陰湿に、安藤は順を容赦なく辱めていく。
(何をしてるんだ……俺は……)
 安藤はそう、心の中で呟いた。
 今までとは違う自分が、そこにいるかの様な感覚。少年の心の隙につけ込んでしまった非道なる選択を、もはやここまできた以上は後悔していない。だがそれでも、己の欲望を止めどなく煽り立てる順という目の前の存在と、それにすっかり翻弄させられている自分自身に、安藤は驚きを覚えずにいられない。教職者として、己をそれなりに律してこれまで生きてきたつもりであった。そんな自分が今や、呆気ないまでに西岡と同じ外道へと堕ちてしまったのである。
 だがそれでも、安藤の中で暴走を始めてしまった欲望は、順という存在にいっそうその衝動を募らせていく。
「脱げ」
 安藤はそう、立ち尽くす順へ唐突に命じた。
「監督……」
「もう俺に隅々まで見られてるんだ、今さら恥ずかしくもないだろ?」
「………」
「早くしろ」
「………」
 順に逆らう意思は感じられない。だがそれでも、躊躇う様子でなかなか命令に対して行動に移ろうとはしてこなかった。
「西岡先生からの命令でも、お前はそんなダラダラとしてたのか?」
 すかさず、安藤は言う。
 順は瞳を涙で潤ませながら、観念したとばかりに上着のボタンへ手を掛けた。
 上着、そしてワイシャツ、順が身に纏っていた衣服は次々と床に脱ぎ捨てられていく。
 その様子を、安藤は無言のままジッと見守り続ける。
 さらにシャツ、靴下と、順の素肌がしだいに安藤へと露になっていく。鍛えられた順の胸板や腹筋を間近で目にしながら、安藤はその強く美しい少年の身体に内心では感嘆を覚えてならない。思い返せば、最近は筋トレなどの練習がメインであっただけに、順の素肌をこうしてハッキリと直視出来たのはあの夜以来であった。
 やがてズボンも脱ぎ去り、最後は下着のみが順の身体に残る。
 順が、一度大きく深呼吸をする。
 そして意を決したとばかりに、順は下着を一気に引き下ろした。
「何だ、硬くさせてるのか?」
「………」
 羞恥に顔を真っ赤にさせながら、順はうつむいて黙り込む。
 ついに順は、安藤の前で一糸纏わぬ姿となってしまう。だが露になった少年のペニスは、すでに膨張し始め半ばその頭を浮き上がらせていた。
「俺の質問に、答える気がないのか?」
「い、いえ……そういう訳では……」
「だったら、理由をちゃんと説明しろ」
 半勃ち状態の股間へ視線を向けながら、安藤は容赦なく順へと問い詰める。
「監督に、触られて……その……」
 順は言葉を詰まらせてしまう。
 だが、それで安藤は満足しなかった。ハッキリ答えろと、厳しい眼差しで順へと無言の威圧を加え続ける。
「興奮……してしまいました……」
 黙る事は許されず、順はそう涙声で答えた。
「意味が分からないな」
「え……」
「俺は今日始めて、お前とこんな事をしているんだ。初めての相手に、しかもお前も望んじゃいない事だろ?それがどうして、たかがケツを触られるくらいで興奮なんかするんだ?」
「それは……」
「気持ちいい事をしてもらえるなら、相手は誰でもいいのか?」
 そう言い放つと、順の股間へ安藤は素早く右手を伸ばす。
「あっ……!」
 一気に順は硬直してしまう。
「本当は、俺にこういう事をしてもらえるのを、ずっと待ってたんじゃないのか?」
「ち、ちがっ……」
「だったら、俺にこんな事されても何ともないよな?」
 しっかりと掴んだ順のペニスを、安藤はその手で乱暴に扱き始める。
「んぅっ……あぁっ……」
 順は、大きく腰を捩じらせた。
 それでも安藤は、強引に順へ刺激を加えていく。
 半ば隠れていた亀頭が、安藤によって包皮を剥かれ露にさせられる。その敏感な部分に、順の身体は何度も震えた。
 そして急速に、安藤からの刺激が少年の身体に反応を示していく。
 硬く、そして熱くなっていく陰茎は、若々しい雄の姿を再び安藤の目に蘇らせる。あの夜に見た光景を今や間近で、そしてその猛々しい欲望の息吹を鮮明に手で感じながら、安藤は己の手によって少年を淫乱なる姿へと変えていく。
(あの男に、徹底的に仕込まれたんだろな)
 弾けんばかりに怒張する順のペニス。だがそれも、西岡によってこの少年の身体が容赦なく何度も穢され続け、その歪んだ快楽をこの身に覚えさせられた証でもあった。
 安藤は一旦、そんな順のペニスから手を離す。
「随分と、立派にさせたもんだ」
 勢いよくそそり立つペニスへと視線を浴びせながら、安藤は嘲笑う。
 もはや弁明すら出来ない状況の中、今にも泣き出してしまいそうな様子の順は、それでも健気にこの恥辱に耐え続ける。
「言いたい事があるなら、言っていいんだぞ?」
「ありません……」
「つまり、お前はただの淫乱なガキって事か」
 安藤はそう、冷たく順へと言い放つ。
「そんな……!」
「何が違う?」
「………」
「今のこの姿、お前にキャーキャー騒いでる女子達が見たら、一体どんな顔するだろな?」
「………」
「勉強もスポーツも出来る優等生は、一皮剥けばただの変態だったって事か」
「や、やめてください……」
 非情な現実を突き付けられ、順は許しを乞う様に声を引き絞る。
「俺の言ってる事が間違っているのか?さっきまで俺は、お前を可哀想な被害者だと思って本気で同情してたんだぞ?それがどうだ、このザマは」
「違う……僕は、こんな……の、望んでなんか……」
「だから、何だ?」
 順の硬い幹へと、再び安藤は指を絡ませていく。
「あぁっ……」
切ない声を上げながら、順は身体を小刻みに震わせた。
「今のお前の言い訳なんざ、誰が本気にしてくれると思うんだ?」
「んぅぅっ……はぁっ……」
 淡々と、安藤はペニスを扱いていく。
 順の瞳から、涙がボロボロと零れ落ちる。だがそれでもなお、安藤によって加えられる刺激と性感に、少年から発せられる吐息と喘ぎはより淫靡なる響きを漂わせていくのだった。
(時間はたっぷりとある)
 部員達も皆練習を終えて去り、この部屋にやって来る者などまずいないであろう。
 哀れさと惨めさに塗れた順の姿が、安藤の中でいっそうの残酷さを煽り立たせてならない。この少年を徹底的にいたぶり、身も心も踏み躙ってしまいたい。単なる性的な欲求という枠を超え、かつて西岡が位置していたあの絶対なる支配者としての存在を、安藤はひたすらに求め始めていた。
「んんっ……!」
 順の表情は、いよいよ切羽詰った様相を色濃くさせていく。
「どうした?」
「か、監督……」
 反り返ったペニスの鈴口から、先走りの汁が止めどなく溢れ出す。足元の床へ、その透明な粘液がボタボタと垂れ落ちる。
「答えろ」
 そんな順へと、安藤は容赦なく辱めを加えていく。
「もう……ぼ、僕……」
「何度も言わすな、ハッキリと答えろ!」
「イキそう……です……」
「………」
 だがペニスを掴む安藤の手は、しだいにその動きを緩慢にさせていく。暴発寸前のペニスが、安藤へと訴えるかのごとく何度も激しく脈打つ。
 刺激の失速に、順はもどかしそうな様子で唇を噛み締めた。
「何か、言いたそうだな?」
「………」
「今さら何カッコ付ける必要があるんだ?お前がただの変態だって事は、もう十分この状態で分かってんだよ」
 嘲笑と冷酷さを含ませ、安藤は順へと言い放つ。
「もっと、強く……お願いします……」
「俺に扱かれて、射精したいのか?」
「はい……」
 涙声になりながらも、順は素直に答えた。
 そんな順の悲痛な姿に、安藤は口元をかすかにほころばせる。先走りにベットリと濡れた順のペニスに対し、安藤は一気に手の動きを加速させていく。
「あっ……あぁっ……!」
 甲高い声を上げながら、順は背筋を大きく仰け反らせた。
 痙攣する様に、鍛えられた太股や腹筋が激しく収縮する。ついに限界を迎えた順は、安藤の目の前で白濁をペニスから噴出させた。
(本当にイキやがった……俺の手で、俺からの快感で……)
 少年を快楽の絶頂へと導いた充足感に、しばし安藤は浸る。大量に、そしてかなりの距離へ飛び散るその勢いは、さすがにその若さを羨まずにはいられない。
 やがて順は、絶頂の余韻に包まれ放心した様子でその場にへたり込む。
 脱力して疲労に息を乱す順を、安藤は静かに見下ろす。
「休んでる暇はないぞ」
 そう言って、安藤は自らのベルトへと手を掛けた。
 妖艶なる少年の痴態を目の当たりにし、安藤とてもはや冷静でいられる訳がない。昂ぶる欲望はもはや限界寸前であった。
 ベルトを外し、穿いているズボンが緩む。
「あっ……」
 目の前に曝け出された存在に、順は表情を強張らせ戸惑いの声を洩らす。
「今さら、言われなくたって何をすればいいかくらい、分かるよな?」
「………」
「さっさとしろ」
 怒張しきった己のペニスを、順の眼前へと突き付ける。
 射精を終えて冷静さを取り戻した直後なだけに、やはり順の表情にはどこか嫌悪の色が浮かぶ。だがそれでも、順はこの新しい支配者に対してどこまでも従順だった。
 無言のまま、安藤のペニスを順は左手で掴む。
 何度か軽く扱くと、順は覚悟を決めたとばかりに大きく口を開け、目の前にそそり立つその欲望の塊を一気に咥え込んだ。
 生温かな順の口腔に、ペニスが包み込まれる。
「誠心誠意、奉仕するんだぞ?」
「んっ……んんっ……」
 くぐもった声を洩らしながら、順は頭を前後に揺らして口で安藤のペニスを扱いていく。
 その様子を、安藤は憮然と見下ろす。
 ねっとりとした舌が、熱い幹へと絡められる。最初こそぎこちなさと緊張を感じさせる行為ではあったが、しだいに順の口と舌使いは大胆に、そして円滑になっていく。
 ゾクッと、身震いしそうになる感覚が安藤の中を駆け巡る。
 残酷で痛々しい行為を強いられる少年の光景ながら、そのリズミカルな刺激は安藤の中で確実に熱い疼きを急速な勢いで掻き立てていく。
「随分と、やり慣れてるみたいだな」
「………」
 反応を窺う様に、順は一旦ペニスを口から離すと、上目遣いに安藤へ視線を向ける。
「西岡先生に、しっかりとテクニックを鍛えられたか?」
「はい……」
「お前も本当に不運だよなぁ。もう少し後先の事を考えて行動してりゃ、今頃は可愛い彼女にこんな感じでお前がしてもらえる側だったのに」
「………」
 安藤の言葉に、順の表情は暗くなっていく。
「どうした、動きが止まってるぞ?」
 素知らぬ風を装いながら、中断する順へと安藤は促す。
 順は再び、安藤の股間へと顔を埋める。
 今度は口で咥えるだけでなく、舌で陰茎から睾丸にかけ、安藤のを順は隅々まで丹念に舐め回していく。
 グッと、安藤は歯を食い縛る。
 裏筋を大胆に何度も舐め上げ、さらに亀頭部分を舌先でくすぐる様に刺激していく。
 堪らないとばかりに、安藤のペニスはそんな順からの刺激に何度も激しく跳ね上がる。
 手で根元を扱きながら、順は改めて安藤のを口の中へ大胆に頬張った。
 射精への衝動が、安藤の中で込み上がっていく。ただ純粋に、少年からの快感に安藤は虜となっていく。
(最高だ……)
 安藤は、感嘆を覚えずにいられない。
 おそらくこれ程のテクニックを覚えるまで、何度となく順は西岡に奉仕を強いられ続けた事だろう。西岡からの厳しい叱責を浴びせられる中で、泣きながら男のモノを咥えさせられる順の姿が容易に想像出来た。
(そろそろ、限界だ……)
 このまま己のザーメンでこの少年の涼やかな顔をドロドロに穢してやりたい、そんな衝動が安藤の中で沸き起こる。絶頂が、刻々と迫っていく。
 だがその時だった。
「はぁっ……んぅっ……」
 悶える様な順の声に、快楽に耽っていた安藤は急に現実へと引き戻される。
 安藤のペニスを咥えながら跪く順が、どこかもどかしそうに何度も腰を捩じらせていた。
「何だ?」
「………」
 潤んだ順の瞳が、安藤へと向けられる。
 直後、その意味を理解した安藤は、どこか呆れる思いで苦笑した。そして限界間近ではあったものの、己のペニスを順の口から引き離す。
「俺のチンポをしゃぶって、また興奮してきたのか?」
「はい……」
「どうして欲しいんだ?」
「………」
「今度は、手でやるだけじゃお前も物足りないだろ?」
 順の姿を、安藤はマジマジと見下ろしながら問う。
 さっき射精してまださほどの時間も経過していないというのに、いつの間にか再び順のペニスが欲望を剥き出しにさせ直立していた。二度目であるはずが、さっきとまるで見劣りしない逞しさで精力を漲らせている。
「監督の……ぼ、僕に……」
 唾液にべっとりと濡れた安藤のペニスへ向けられる順の瞳は、今までとは明らかに違う輝きを宿していた。
「てめぇの汚いケツに、俺のを入れろってか?」
「………」
「どうなんだ?」
「何でも……従います……」
「お前の要求を聞いてるんだ」
「………」
 わずかに見せる順の躊躇い。
 だが、その沈黙も束の間で終わる。
「僕は……監督のが、欲しいです……」
 それは、新しい顧問の前で少年が完全なる雄へと化した瞬間だった。
「欲しいなら、それなりの体位ってもんがあるだろ」
 安藤の言葉に、順は背を向けて冷たい床の上で四つん這いの姿勢となる。
 一糸纏わぬ少年が、安藤へとあられもなく大きく腰が突き出す。無防備な蕾が、安藤の視界にありありと曝け出される。
 そんな順の背後に位置し、安藤はしゃがみ込む。
「初めてじゃないんだろ、ここは?」
 安藤は指で、少年の収縮した蕾を軽く刺激する。
「んぅっ……は、はい……」
 敏感に、順は反応を示してきた。まだ表面を少し触れているだけだというのに、すでに順の呼吸は荒く乱れていく。
「ローションなんて、都合のいい代物は持ってないぞ」
「そのままで……構いません……」
「いや、ちょっと待て。いいのがあった」
 そう言うと、さっきの射精で床に飛び散った順の精液を、安藤は指ですくい取る。
 白濁のねっとりとした粘液が、少年の蕾へと丹念に塗られていく。
 ブルブルと、順の身体が震える。固く閉ざされていた蕾が、安藤からの刺激に合わせて収縮と弛緩を何度も繰り返す。
 やがてその蕾へと、安藤は中指を突き立てた。
「お前だって痛いのは嫌だろ?まずは、しっかりと解さないとな」
 己のザーメンで濡らされた蕾へと、安藤は一気に指で圧力を加える。
「あぁっ……!」
 蕾が押し広げられ、安藤の指がその中へゆっくりと埋められていく。
 内壁が、侵入者を拒もうと激しく収縮してきた。だがそれでも、安藤は容赦なく指を順の奥深くへ強引に押し込んでいく。
 やはり湿りが足りなかったのか、挿入はどうしても乱暴になってしまう。順の苦痛も、かなりのものであろう。だがそれでもなお、順は耐え続けていた。苦悶に四肢を震わせながら、ただひたすら安藤に身を委ね続ける。
(あの男に掘られまくってユルユルになってるかと思ってたが……なかなかいい締まり具合だ……)
 ゆっくりと、しかし確実に、安藤の指が少年の中へと挿入されていく。
「はぁっ……あっ……」
 苦痛とは明らかに違う、順の吐息がしだいに洩れ始める。
 やがて深く埋まった指の先端に、他の内壁部分とは違う固い感触を安藤は覚えた。すかさず、安藤はその感触へと集中的に刺激を加えていく。
 四つん這いになる順が、その身体を大きく捩じらせた。
「ひぁぁっ……んんぅっ……!」
 淫靡な少年の喘ぎが、室内に響き渡る。
「そんなにケツが気持ちいいのか?」
「気持ちいい……き、気持ちいいです……」
「久しぶりで、寂しかったんじゃないのか?西岡先生がいなくなって、ここもご無沙汰だったんだろ?」
「はい……」
「このまま、ケツだけでイッちまいそうな様子だな」
 四つん這いになる順の股間を、安藤は覗き込む。
 反り返ったペニスが、未だその部分には指一本触れてはいないというのに、すでにまた先走りの汁を溢れさせ始めていた。肛門内部で安藤の指が動かされ、それに反応して少年のペニスもまた激しく脈打つ。
「あぁぁっ……んぁっ……」
 悶える順に対し、安藤はいっそう指使いを大胆にさせていく。
「そろそろ、お前の中も緩んできたな」
「お願いです……このまま、監督の……監督のチンポを、僕のお尻に……」
 背後の安藤へ顔を向けながら、順は躊躇いなく答えた。
 潤んだその瞳が、切実に安藤へと訴え掛ける。倒錯の快楽に耽溺した目の前の順に、もう一片の理性すら感じられない。あの聡明で爽やかなスポーツ少年が、多くの女子達から羨望を向けられるこの端正な容姿の少年が、今や自らアナルを突き出して男からの陵辱を求めてきているのであった。
「なるほど、救い様のない淫乱野郎だ。あの日から今日まで、お前を少しでも哀れんでいた俺がバカみたいだな」
 吐き捨てる様に、安藤は呟いた。
「そうです……僕は、変態です……ずっと、監督に犯されるのを待ってました……ずっと、ずっと……西岡先生がいなくなって……寂しくて、堪りませんでした……」
「西岡先生にも、こうやって自分からケツを向けてたのか?」
「はい……最初は痛くて、気持ち悪くて……だけど、いつの間にか……西岡先生のチンポに、夢中になっていました……」
「そんなお前の大好きな先生がいなくなって、さぞ辛い事だろな。だけど、だからって俺がその代わりってか?お前、ケツを犯してくれるなら誰のチンポでもいいって事か?」
「構いません、何とでも言ってください……僕は、そういう人間なんです……誰とでも、僕は……」
「何だ、その言い方だと、他にもハメられた相手がいたのか?」
「はい……」
「ホントか?」
 まさかの返答に、驚きの声を安藤は思わず上げてしまう。
「一度……西岡先生に連れられて、知らない所に行った事があります……そ、そこで……何人も、知らない人達の相手をさせられました……」
 安藤にとって、地獄絵図の様な光景が脳裏に浮かぶ。
 少年を取り囲み、獰猛な光を瞳に宿らす男達の姿。それを眺めながら、薄ら笑いを浮かべる西岡の姿。そんな男達に抵抗すら出来ないまま、代わる代わる何時間と犯され続ける順の姿。
(なぜだ、何でそこまで……あんたはこの子に……)
 だが心の中で呟くと同時に、西岡の言葉を安藤は想い出す。
『逆ですよ。私は川野に飽きるどころか、どんどんあいつに溺れてしまっていた。そんな自分に、怖くなってきたんです』
 男達に陵辱され、何人もの精液に身体中が塗れながら、それでも恍惚の表情を浮かべる順の姿。それを見ながら、西岡は一体何を思っていたのか。
(俺も、狂っていくのか……順に心を奪われて……)
 順のアナルから、安藤は指を引き抜いた。
 もう何ら迷いはない。欲望の捌け口を求めていきり立つ己のペニスを、安藤は左手で掴んだ。すっかり指で解された順の蕾へ、その狙いを定める。
「……いいだろ。これから俺が、西岡先生の代わりだ」
 熱い欲望が、容赦なく順の中へと捻じ込まれていく。
「あぁぁっ!」
 悲鳴とも歓呼とも分からない声で、順が叫ぶ。
 安藤のペニスが、瞬く間に順の奥深くにまで埋められていく。激しく何度も、安藤はそんな順へと腰を突き上げた。
 安藤の腰使いに合わせて、順の身体は大きく揺れる。
「んんぁっ……んぅぅっ……あぁっ……!」
 喘ぎ、悶える順の身体を、安藤はペニスで突き続けながら無我夢中で愛撫していた。張りのある艶やかなその素肌が、男の唾液によって塗れていく。
『あれで、川野はかなりの魔性を秘めてますよ。先生も気をつけてください、あまりあいつに我を忘れていると、いつか身の破滅を招くかもしれませんから』
 西岡の言葉がまた、安藤の脳裏で響いた。
(ふざけるな、こんな魔性に育てたのはてめぇのせいだろが!)
 そう心の中で叫ぶと、安藤はもう考える事を放棄する。
 今はただ、沸き起こる衝動に動かされるがまま、安藤はこの哀れな少年をひたすら犯し続けるのだった。


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作者  アロエ  さんのコメント
どうも、投稿遅れ申し訳ありませんでした。
次いつ投稿出来るか分からないため、とりあえずこのストーリーはここで一旦終了するつもりです。