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ゲイじゃあなかったはずが 19
記事No.214 - 投稿者 : 鬼島 - 2015/04/04(土)13:20 - [編集]
1月22日から書けなくなっていた。卒業、入学と言う学校へ勤務する者に取っては大変な時を迎えてたと同時に、2月に今まで住んでいたマンションを売り、新たな所へマンションを購入した。
今までの所に不便があった訳では無いが、もしかしたらと言う思いがあった。借りても良かったのだが、拓海さん、嫌、拓海がそうしようと言ってくれた。 今までの所に比べると若干不便さはあるが、駅前にはスーパーや商店街があり、生活するには今まで以上だ。 入居前に少しリフォームをし、今までの所よりは古いが広さは充実してる。 何せデカイ二人。 俺は180代だが拓海は190代だけに、ベッドも日本製では対応出来無い。しかもシングルでは無くダブルだから、先ずベッドだけで1部屋、今までの所ではベッドだけで部屋が占領されてた。 今度は若干だけど広さがある。 引っ越しはベッドの問題だけじゃない。 ついにやっと区の条例が! まだ決定では無かったが同性婚の条例を変える、変わるかも知れないと言う状況だった。 本当にそうなるかは最終決定次第だったが、決まってからでは遅い。どうなるか分からなくても引っ越しを思い切り、住民登録を行いました。 4月1日、ついにその日がやって来た。 条例が可決され、同性婚が区に限りだが認められた。 新入学の時期を迎え職場も慌ただしかったが、拓海と待ち合わせ提出をして来た。 この区に限っての事だが、やっとこの日本で拓海と結ばれた。 結婚をする事が出来た。 すべてに対してカミングアウトするまでの事は出来ないが、それでも認められた喜びは大きい。 やはり俺が夫婦の婦になるのかな?。 家事は分担してるが、俺の方が職場に近くなり、早く帰る様になったのもあり、夕食作りは俺が多くなった。 月日と言うものはすごい。ほとんど出来なかった俺も、今はレシピを見ながらではあるが、其なりの料理が出来る様になった。 引っ越しをした事で若干だがキッチンも広くなり、思いきって冷蔵庫を大きめな物に買い換えた。 フリザーが大きくなったから、拓海と一緒にコス〇コに行き、まとめ買いをしストックしてる。 歩いて直ぐの所に銭湯もある。 デカイ二人が足を伸ばして風呂にも入れる。 必ず週に1度は2人して銭湯へも出掛けて行く。 この区に引っ越しをして良かったと思う。 婚姻出来た事で拓海も俺も安定したのか?まだ4日目ではあるが更に結ばれた感じがする。 いくら海外で婚姻をしたとはいえ、この日本では同棲生活でしか無い。同棲生活とセックスが唯一の愛を確かめ合うとき。 互いに仕事をし、離れてる時間の方が多い。学生時代の様にしょっちゅうセックスをし、愛を確かめ合う訳には行かなくなった。 週末の一時を過ごす様にしてるが、部活の顧問などの関係から行き違いも少なくは無い。 アマチュアのバスケチームもなかなか顔を出す事が出来なかったりもする。出来る限り生活の中の束の間の時間をおもいっきり愛し合う。 忙しさもあり、セックスは週に1度程度になったが、そのぶん普段の夜のイチャイチャをしっかり楽しむ。 食事も平素は手抜きが多いが、出来る限り栄養は考える。スーパーが駅前にある。ちょうどスーパーに寄る頃は割引の物も出てくる。惣菜コーナーに行き、翌朝のことも考えて購入する。 拓海とダブらない様に、帰りながら拓海へLINEする。 夕食の準備をしてると拓海が帰ってくる。 学校ではノンケを装い、善き先生をしてるだけに、俺もだが、俺以上に拓海は家のドアを開けた瞬間からゲイとなる。 必ず帰るなり、俺を強く抱きしめ舌を絡ませてキスをする。 そのキスでその日の拓海の1日が分かる様になって来た。 女子生徒からモテる拓海。生徒の前で更にノンケぶって過ごしてたんだって、キスの強烈さで感じる。以前ならそのままセックスになってたが、共働きとなった今はなかなかそうは行かない。 それは週末の楽しみ。 「また女の子に何か言われたの?」 拓海「先生の方から」 「合コンとか?」 拓海「ちょっと相談があるとか言われてさ」 「モテる男は困るなー!」 拓海「生徒の事で相談がとか言いながら、結局は違うんだよな。困ったもんだ!」 「俺、まだ無いなー!ガッキっぽく見られてんのかなー?」 拓海「勝也はそのままで良い、そのままで居てくれ!」 「えー、何か頼りないって思われてる感じじゃんか!」 拓海「俺が心配しなくて済むだろ!勝也は女もイケてた時期もあるからな!」 「それって嫉妬してもらえてるって事?」 拓海「言わすな!」 「もう俺はそんな事できないよー!誰がこんな俺にした?」 拓海「勝也自身!」 「はい、そうです。でも惚れさせたのは拓海じゃんか!」 拓海「お互い様って事で、あー腹へったー!」 「LINEの通りだよ」 拓海「あのスーパーの惣菜、なかなかイケるよな!」 「だよね!でもこれだけは俺の手作りだよ」 拓海「勝也の味噌汁に慣れたのかなぁ、それとも上手くなったのかな?」 「じゃあ食うな!」 拓海「嘘、嘘!美味くなったよな、勝也の味噌汁はホッとする!最近作ってやれなくてごめんな」 「お互い様!早く帰れる方がやらないとな」 拓海「勝也、愛してるよ」 またキスを繰り返してようやく夕食。 更にこの4月1日を迎えて、心の安心感と言うものが出来たのもあり、平日にも関わらず記念日となった1日の夜にはまったり時に激しい挿入。そして昨晩も再び拓海の愛を受けた。 こうして新たな生活が始まった。念願の婚姻も出来、更に結ばれた生活が始まった。 最初はノンケとして歩み、高校生の時に初めて男性である先輩だった拓海に抱かれた。それでも俺はゲイを受け入れる事無く、しかし拓海との事は忘れれ無いまま、大学時代をバイとして生きながら、女性を抱きながらも、心の中に常に拓海に抱かれてる思いを持ってた。 拓海が居なくなって違和感は更に強まり、拓海が好き、拓海を愛してると気付いた。 拓海と再会し再び結ばれ、俺は拓海と生きて行く事を決めた。 海外での婚姻、そしてようやくこの日本で婚姻が出来た。 まだまだ、この先には困難な事はあるだろうが、拓海と乗り越えながら生きて行く。 いつか、堂々と俺たち婚姻してますと言える時が来る事を楽しみにしながら、更なる愛を深めていきたい。 終 COPYRIGHT © 2015-2024 鬼島. ALL RIGHTS RESERVED.
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