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小説の様な実話20


記事No.233  -  投稿者 : 憲太郎  -  2015/06/04(木)07:17  -  [編集]
都会の生活から、田舎暮らしになる不満はある様だ。
これから陵介に色んな事を教えて行かないといけない。
遊びより、着実に生きる事を教えて行く。
不思議な事に、陵介の決断から次々に物事が進む。
2年近く、全く動かなかった仕事が、突然になって動き始めた。
命懸け…我が息子の為には形振り構わず、そんな気持ちがある。
陵介を守ろう。陵介を育てようと決めた時は、まだまだ形さえ持てなかった。
しかし、こうして陵介を迎える事が出来て親子の形が出来た。
ずっと単独行動だった陵介、家族との関わりが一切無かった陵介、そんな陵介に先ずは子供に戻らせる。しっかり子供をしている。
一緒に暮らす意味を教えて行く。本当なら、中学生の頃に学ぶべき事を今から教えるのだ。
不満はあるだろうが、その反面で安心もしたのか、落ち着きも出て来ている。
先ずは生活を安定させる。
息子の陵介、正に親子の誕生ですね。
親父の背中をどう見せるか?焦らず確実にイクメンをして行きたい。親父の良い姿もダメな姿もしっかり見せる。
早速だが、動かなかった仕事が突然に動いた喜び、仕事を終え迎えに来てくれた陵介に思わず「ヤッター!」とガッツポーズを見せた。
そして…
俺「陵介、お前が居てくれたから耐えれた。大変だった、本当にしんどかった。だけど、お前ってヤツが居たから踏ん張れた。」
陵介「努力したから…」
俺「努力した、だけどな、守ってやる相手が居るから耐え抜ける。陵介が居なければ諦めていたかも知れない。」
動く迄が長かった。俺は思わず泣いた。
俺「泣いて良いか?」
陵介「うん…」
陵介は黙って車を運転していた。おもいっきり陵介を抱きしめた。陵介「芸人が結婚して、芸の肥やしにするのと同じ?。」
俺「そうだよ。陵介は俺の子だ。だから陵介の為に頑張れる。お前が居るだけで、親は頑張れるんだ。耐える事だって出来る。苦しみも子供を見れば喜びに変えれる。」
陵介「そっかー!」
俺「お前が俺の子であってくれさえすれば、甘えててくれたら活力になるんだ。」
本当の努力をし合う関係、親父の喜びも息子の喜びになれる様にして行く。息子の喜びが親父の喜びになる様にして行く。
不思議だ、陵介を呼び寄せると決めた時から、動かなかった事が動き始めた。
動けなかった俺が、動き始める事が出来て来た。
俺に取っても、陵介と出会った事は大きな意味がある。
明日、全ての片付けの為に陵介は帰る。その後に俺も向かい、荷物と共に陵介を迎え、陵介も本格的に俺の元で仕事を始める。



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