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小説の様な実話21


記事No.234  -  投稿者 : 憲太郎  -  2015/06/05(金)08:14  -  [編集]
感想、お誉めありがとうございます。
陵介は1度戻りますが、1週間後に迎えに行きます。
全ての片付けをさせます。
これからは贅沢は出来ないが、愛情だけはしっかり注いでやれます。
仕事も焦らずに、確実に俺が見てやりながら、指導をしながら関わってやれます。
大きな事を考える子ではありませんが、金の使い方を知らない、ちゃんと見てやることをし、1つの取引を確実に丁寧にさせる、1つ1つが勉強として、指導をしようと考えてます。
素直で真っ直ぐな陵介ですが、愛されずに育ち、甘えかたを知りません。
極端な考えとなり、様々に誤解を受けて来たと言えます。
お金が欲しく、アルバイトをしてた時に、ゲイビのスカウトを受け、ゲイの世界へ入って来た。
ゲイビの出演で味をしめたと言っても良いだろう。自分が金になるって事を知った。
其所から売り専にも入った。同時に愛されずに育った為に、性と言うものに愛情を求める様になった。
俺もそうだった。女の子とのsexは中学生の時。陵介も同じ年齢の時だ。
陵介はゲイビに出た事で2つの喜びを得た。金と注目をされる事。親に見てもらえなかった、家族に見てもらえなかった、そんな不満がゲイビで注目をされる事で、アイドルに成れた気持ちになる。
俺はゲイバーだった。ゲイバーで注目され、マスターやお客さんからいじられ、其所で遊ばれてたに過ぎないのだが、俺は誉められ惚れられアイドル的な気持ちになっていた。
だから、陵介がこの世界に入って来た意味がわかる。
ただ、俺にはゲイ的な要素があったが、陵介にはゲイ的要素は薄い。売り専で益々トラウマが増して行った。
求めるものが違う。親から受けれなかった愛が欲しい陵介、どんなに身体を張っても、結局は其処には欲しい愛は無い。
売り専からマッサージに変わり、しばらくした頃に俺が客として行ったのだ。
話を聞けば聞くほど、陵介が俺の生き写しに思えた。
どうしてかが解る。
陵介「仕事としてなら出来たのに、ごめんね、俺はどうしても無理なんだ。でも嫌いじゃない、大好きだし、ずっと一緒に居たい。一生一緒に居たい。」
陵介の言葉は、恐らく同じ歩みを持った者か、心理学や精神科の先生でなければ理解出来ないだろう。
売り専の時に、陵介の身体欲しさに様々にコクられた様だ。
しかし、其処には陵介が求めるものは無い。
陵介自身も曖昧な態度を示すから、相手からは気がある様にも思われる。
実際に俺も陵介の心使いに、気を許した様な姿にもしかしたらと言う気持ちになった。
最初の出会いから、食事に連れて行ってもらえるなら、お金は要らないからだ。
俺に気があるのか?と思わせる対応だ。
陵介に取って気を許す姿は、お客さんに取って大きな誤解を招く事にもなってただろう。
陵介は愛されず育ち、捨てられたのだから、親の背中を見ることなく育ったのだから、コミュニケーションを学んでは無い。
親子の間で自然に覚えて行く事を学んでは無いのだ。
俺自身もゲイバーでコクられ、なんとなく成り行きでその人と行為を持った。
男が好きで入った世界と言うより、愛されたい欲求と見られたい欲求が強く、俺から何かをする事はなかった。
だから、相手を振り回す事ばかりで、結局は捨てられる事にもなる。違う!違うんだ!何度か叫びたかった。
愛されなかった欲求不満が、生み出してしまう人間関係に、俺自身も悩まされて来た。
今の仕事に就き、恩師と出会い、自分自身を知るまでは、誤解を招く事ばかりをしてた。
愛されず生まれ育った者の結末。知らなければ、永遠に誤解を受け、常に何かに依存して行く。
親から愛されなかった、それが今の陵介の姿だ。
俺は恩師との出会いで、勉強をしながら自分と闘い、愛されたい思いから愛すると言う思いに変われた。
陵介との出会いは、俺自身も更に変えてる。
父親と言う気持ちに成れた。
俺「結婚したいか?」
陵介「今は考えられない。でもいつかはしたい。子供好きだもん。」
俺「そっか、でも俺が居て良いのか?。」
陵介「どうして?。」
俺「親代わりであって、本当の親では無いから。」
陵介「親だろ!。」
俺「じゃあ、陵介の子供のお祖父さんになって良いのか?。」
陵介「うん、そうだよ。」
俺「そうなれる様に、俺も努力する、陵介も努力をしなさい。」
陵介「そうだね。俺は欲張りだから、ちゃんとしないといけないね。」
ちゃんとしないといけないねと言いながらも、いつ起きて来るのやらと言う毎日。
少し落ち着いたら、俺の良く知る精神科の先生の所へ連れて行く予定だ。
親代わりだが、親として陵介が抱える心の問題と一緒に闘い、立派に成長させてやりたいと思う。
しかし、俺には別の問題が生じてる。辛い辛い。
それは…陵介に下心は無いが、俺は男が嫌いでは無い。
毎日、陵介は俺に全裸を見せる。小さい時から育ててれば、男として見ないのだろうが、ついつい成人男性として見てしまう。
特別に陵介へと言う気持ちでは無い、男が好きになった俺、ついつい目が行ってしまう。
男の裸として見てしまう俺が居る。陵介とやりたいとは思わない、と言うより思えない。
いとおしい息子だから、いとおしい息子に手は出せない。
俺には極端では無いが潔癖症的な部分がある。
どんなにイケメンでも、好みの相手でもダメと思うと全てがダメ。しかし何だろう、陵介は全てが許せる。決して綺麗とは言えない。姿は綺麗だがやることはいい加減だ。
陵介がトイレに入った後、臭っさ!と思いながらも、これも陵介だと思える。
家族と住んでた時、洗った洗濯物でも着る事は出来なかったが、陵介とは普通に共有してる。
これが愛ってやつ何だ、笑えるくらいにダメダメ陵介の支えをしてる。
男を好きになって無ければ、陵介と出会う事はなかったのだが、ついつい陵介に男を感じてしまう俺、落ち着いたら適度に処理出来る方法を考えねばと思う。
陵介にでは無いんだ、男の裸についつい勃起してしまってるんだ。これが俺の闘い。

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