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記事No.292  -  投稿者 : 虎  -  2022/02/01(火)21:23  -  [編集]
街なかを路面電車で走っている。

出島の次の電停で乗り換えて終点石橋電停へ。

そこから市場を横目に見ながら進み、横道に入って行くとグラバースカイロード(斜行エレベーター)が現れ、それに乗って上がりきったあたりの展望スペースで、ぼんやりと市内を見下ろした。

蒸し暑いなか、吹き抜ける風が生暖かい。

カメラを構えたものの、陽が落ちるまでは時間がある。
夕焼けの後のわずかな隙に訪れるブルーモーメントを撮すのが目的だった。

雲がなく空気の澄んだ日にだけ現れる、辺り一面が青い光に照らされてみえる現象なわけだが、さっきまでは雲1つない空だったのに、移動している間に雲が広がってしまった。
しかも、雨が降りそうな雲行きだ。

蒸し暑いなか、ブルーモーメントを諦めて雨の景色に切り替える事にする。

ひととおり風景を撮すと、グラバースカイロード(垂直エレベーター)の方へと向かって歩き、エレベーター入り口を通過して祈念坂に向かうべく歩き続け、休憩がてら南山手レストハウスへ。

まずは、レストハウス裏手の正門から美しい長崎港の風景を撮し、展望公園側へと移動。

もともと観光地から離れているためか観光客は少なく、反対にアニメ好きの聖地巡礼なる観光客はチラホラいたが、今は人影が全く無いレストハウスと、ネコしかいない下の大浦展望公園。

祈念坂を撮すのは雨が降ってからにするとして、とりあえずベンチへ。

まわりに人の気配が無いせいか、気味が悪いほどシーンと静まりかえっている。

夕暮れ時の長崎市内の景色を眺めてベンチに座っていると、遠くから足音が。

ん?と横を向くと、真横に真っ黒に日に焼けた男が遠くを見るように立っていて、太く逞しい筋肉浮き立つ太腿とフクラハギ、隙間を作らないほどにピチピチの泥に汚れた白い短パンと、大きく丸みを帯びるように膨らんだ股間が最初に目にとまる。

次にボコボコに6つに割れた腹と、逞しく盛り上がって乳首が下の方にある胸と分厚い背中、太い上腕と丸い肩と、肩から首にかけての僧帽筋の盛り上がりが凄い。

俺もジムで鍛えまくっていて、体つきには自信があるが、この男の体つきは凄すぎる。

ゆっくりと視線をあげていくと、若いハンサムな男だった。

ふいに、隣にドスッと座ってきた。

何?どうした?と思いながらチラッと視線をむけて良く見ると、筋トレ直後なのか身体中の皮膚がパンパンに張っている。

何故俺の横に?と思いながら再び視線を向けると、ツンツンに逆立てた髪と、真っ黒に日に焼けた肌。キレイな薄い茶色の瞳と二重まぶたの精悍な顔に思わず見とれてしまう。

路面電車の線路の向こうに中学校、ちょっと離れた所に小学校はあるが、この辺りにはグラウンドが無ければスポーツジムもない。

それに何故短パン一丁なんだろうか?

しかも黙ったままだ。

しばらく時間がたち、木々の葉がザワザワと揺れ始め、生暖かい風が吹き抜けた。

あの…カメラ…あるんですが…撮っていいですか?と問いかけると、うなだれたままコクッと頷いた。

人がいなくなった薄暗い公園に、シャッター音がカシャカシャと響く。

そっとディスプレイをうつむいた顔に差し出した。

彼はニヤッと微笑む。

更にシャッターを切りまくる音が響く。

名前は?と聞くと、トラとひとこと。
俺も虎だと教えた。

トラと虎、偶然にしては凄すぎる。
顔も誰かに似てるような気がした。

俺は撮り続けた。

見る?
ベンチにもたれかかったトラに見せた。

陽が落ち、目の前の街灯に灯りが点る。

ジメジメした湿気と流れる汗に自分のシャツが更にべとついて肌にまとわりつく。

大粒の雨がポタポタッと顔と腕に当たった。
とうとう降って来た!
待っていた雨だ!
雨の中の君を撮らせてくれないか?と問いかける。

トラはコクッと頷いた。

彼の肩に当たった何粒かの雨粒が弾け、胸へ脇へ背中へと流れ落ち、やがて大粒の雨がザーザーと激しく降りだし、上半身裸の体を濡らした。

雨が、どんどん強くなり、短パンが尻に張り付く。
股間も透けて、うっすらと見えそう。

短い髪の小さな頭。太い首に盛り上がった僧帽筋と、広い肩の両サイドの丸く盛り上がる三角筋。
丸みを帯びて盛り上がる大胸筋。
バキバキに割れた腹筋。
太腿の内側と外側の、踏ん張るときに浮かぶ筋肉の盛り上がり。

ただただ凄い。

そんな逞しい体がずぶ濡れで、カッコいいの一言につきる。

無言でディスプレイを見せる。

いきなりカメラをつかまれた。

ニヤッとトラが微笑む。

稲光が光り、ほどなくして、ゴロゴロと雷が轟く。

トラを見ると短パンを脱ぎ捨て、惜しげもなく全裸を晒して裸になり、天を仰ぎ見ている。

雨に煙った長崎市内の夜景に向けて、両手を広げて胸を広げた。
きゅっとあがった丸い尻と太腿の太さが、鍛え上げた逞しい逆三の上半身を支えている。

更に雨脚が強くなった。

体を大きく仰け反らせて全身に雨を受けている。

突然、両手の拳を突き上げて、雄叫びを上げる。

ウォーッ!

どうした?

目の前が霞むほどの豪雨。
怒鳴らないと伝わらないほどの雨。

トラ!
こっち向いて!

振り返ったトラの顔は迫力に満ちた鬼のような形相に変わっていた。
僧帽筋と、血管が浮きあがり盛り上がった三角筋の、パツパツに張りつめる肌に当たった雨が弾け、玉のようになって張り裂けそうに盛り上がる大胸筋を流れ、6つに割れた腹へと落ちていく。

トラは突然短パンを脱ぎ捨てる。

現れた天を向いて反り返る立派な太く長い陰茎と、大振りなテニスボールくらいありそうな玉袋。

カメラを鞄になおして、折り畳み傘を広げ、中に招き入れた。

タオルでトラの体を拭く。

突然トラは両手で陰茎を握り、激しく扱き始めた。

見ると指が届いてない。しかも竹刀を持つように両手で握り締めているのに、大きく膨らんだ亀頭が飛び出ている。

凄まじい速さで扱きまくるトラ。

ユッサユッサと揺れる金玉がうごめき、グッグッと上がり始めた。

すると手を陰茎から放して拳を握り締め、再び雄叫びをあげる。

ウォーッ!

なに?どうした?

股間に視線を向けると、トラの硬く反り返って怒張した陰茎はヒクヒクと揺れ、鈴口から溢れ出る透明の粘液がツーッと糸を引いて垂れ下がり、萎える気配が見られない。

トラが、両手で怒張する陰茎を握り締めて激しく扱きあげたかと思うと、雄叫びをあげながら腰をグイッと突き出した。

ウォーッ!

トラの大きく膨れ上がった亀頭の割れ目から噴き上がった白濁の飛沫は俺の顔に、シャツにと飛び散る。
まるで生き物のように陰茎がうごめきながら白濁の粘液を高々と噴き上げ続け、勢いが弱まりながら滴り落ちる粘液は雨水に。

突然ガバッときつく抱き締めてきた。

トラの手が俺のタンクトップを脱がし、ハーフパンツのボタンを外すと、ジリッジリッとチャックをゆっくり下ろす。
手がボクサーパンツの中に入って、怒張する陰茎を握り締める。

虎、太か…。
呟くと首筋に舌を這わせ、チュッと吸い付く。

顔を放してジッと顔を見つめるトラ。

ん?どうした?
トラを見つめ返す。

真っ直ぐお互いの目を見つめあっていると、トラの男らしい端正な顔が近付き、優しく口付けをしてきて、舌をねじ込んで絡めてきた。
気付けばトラは俺を、俺はトラを求めあうように激しく口付けを交わし、舌と舌を絡めあっていた。

トラの手がシコシコと陰茎を扱く。

ピンポイントで感じるところを刺激してくる。

トラの手の動きにあわせて腰をくねらせ、前後に振ってしまう。

あまりの気持ちよさに前後に振っていた腰を浮かせると、トラは俺のハーフパンツとボクサーパンツを脱がせて股の間に入りこみ、自身の陰茎をアナルにあてがい、グッとねじ込むように挿入してきた。

あまりの太さに口を大きく開けて体を仰け反らせたが、トラはお構い無しに腰を打ち付ける。

豪雨の中、トラはベンチの背もたれを握り締め、激しく腰を前後に振りまくり、凄まじいピストン運動を始めた。

ふいに俺の鍛え上げた胸を鷲掴みにすると、下を向く乳首を左右同時に摘まんでは弾き、その度に悶えてしまう。

パンパンパンパンと言う体を打ち付ける音と俺のあえぐ声は豪雨に消え、トラの両乳首を指先でとらえて摘まんだ瞬間の、感じてもらす喘ぎ声もまた豪雨にかき消されていく。

豪雨の中、トラの激しいピストン運動は止まることはなく、何度も何度も俺の体内に熱い粘液を流し込む。

トラの逞しい体を抱き締めて密着したまま、腰に脚を絡め、分厚く盛り上がる背中に爪をたて、体と体の間に何度も射精。

その後もトラは陰茎を抜くことなくピストン運動を繰り返し、やや雨あしがゆるんだところでやっと終わった。

最後にトラは、俺の鍛え上げた体を確かめるように撫で、触り、うんうんとうなづくと頭を撫で、ポンポンと軽く叩いた。

何?撫でた?ポンポンした?ん?

ボーッとしたままボクサーパンツとハーフパンツを引き上げる。

タンクトップを着て、鞄から手帳を取り出し、写真の届け先を聞こうとトラを見ると姿が無く、振り向くと短パンを肩に乗せたトラが雨の中、暗闇の中に溶け込んでいくかのように消えてしまう。

荷物を持ってトラの後を追って行こうとした時、階段を傘をさした女の子たちが上がってきた。

おかしい。
トラは全裸。女の子たちと出会い頭にあっているはず。叫び声すら聞こえなかった。
ふと気付くと、色んな音や人の声がする。トラがいた時には雨の音以外せず、シンと静まりかえっていたのに。

どういう事だ?

頭をかしげながら、コンビニのコピー機でプリントし、間違いなくトラが写ってるのを確認しながら、更に頭をかしげる。

謎だらけだったが、トラと過ごした時間を思いだしセンズリしまくった。

翌日。

居間に下りると、母と姉が古いアルバムから新しいアルバムに、裏書きを見ながら写真を移している。

姉の口から、"とらととら"と言う言葉が。

え?何?

裏にトラと虎と書かれた一際大きな写真を表にかえすと、やたらとムキムキの真っ黒に日に焼けた短パン一丁の若い男が、笑顔で赤ん坊を膝に乗せた写真だった。

トラ…。

母親が言うには、ムキムキの若い男は母の弟だと。


昨日の写真の1枚で、気に入った写真を2人に見せた。

なかなか2人と話が合わない。

顔を見合わせた2人が写真を指さし、赤ん坊が俺だと言う。


おじさんはいま?
あれ?トラは若かった…おじさん?母は今45歳…俺は20歳…おじさんは?

母が、トラは俺が2歳の時に事故で他界したと。
22歳の誕生日で、アンタの誕生日でもあったのよとも。

トラは、アンタを可愛がってて、お風呂もいれてたし、オムツもかえていたのよ…あの日は楽しい誕生日だったのに…と涙ぐみながら、母はトラの写真を撫でていた。。

じゃあ、おじさんは…何で俺の前に。
おじさんのアレが、俺のアソコに…しかも精液が俺の中に?
おじさんは何故俺と…。

頭をかしげるしかなかった。

スーッと風が顔と体を撫でるように吹き、窓にぶら下がる風鈴が揺れ、涼しげな音を響かせている。


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